知事提出議案に対する反対討論 金子正江

日本共産党の金子正江です。党埼玉県議団を代表して、知事提出議案

第20号議案「埼玉県手数料条例及び埼玉県証紙条例の一部を改正する条例」

第21号議案「埼玉県職員定数条例の一部を改正する条例」

第30号議案「介護保険法施行条例の一部を改正する条例」

第31号議案「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行条例の一部を改正する条例」

第32号議案「児童福祉法施行条例の一部を改正する条例」

第36号議案「埼玉県の病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例」

第38号議案「埼玉県学校設置条例の一部を改正する条例」

第47号議案「市野川流域下水道の維持管理に要する経費の関係3町の負担額について」

第52号議案「平成27年度埼玉県一般会計補正予算」

第64号議案「平成27年度埼玉県水道用水供給事業補正予算」

第67号議案「特別職の職員の給与及び旅費に関する条例及び埼玉県教育委員会教育長の給与に関する条例の一部を改正する条例」

第70号議案「埼玉県国民健康保険財政安定化基金条例」

に対する反対討論を行います。

 

まず第20号議案については、ケアマネージャーの実務研修手数料を3万円から6万円に、同じくケアマネ更新研修手数料の初回分を3万8千円から7万5千円に引き上げることが盛り込まれています。

実習時間が倍になったため倍額に引き上げたということですが、個人負担としてあまりにも重すぎます。県は個人負担軽減のために受講者に1回1万円の補助を行いますが、不十分です。ケアマネは高齢化社会の進展のなかで大幅増員が求められており、むしろ個人負担の軽減を図り、その確保を促進すべき職です。よって、研修手数料の引き上げは認められません。

第30号議案・第31号議案・第32号議案は一括して討論いたします。第30号議案は定員18人以下の通所介護事業の所管を市町村に移し「指定地域密着型通所介護事業所」としたうえで、障害者のための児童発達支援・放課後デイサービスのサービスを提供できるようにするものです。また31・32号議案は、指定小規模多機能型居宅介護事業所、及び指定看護小規模多機能型居宅介護事業所で、障害者の自立訓練のサービスを提供できるようにするものです。いずれも、高齢者のための介護施設で障害者のためのサービス実施を促進するものです。ともに看護師の必要な事業とはいえ、障害児者の介助や訓練は、高齢者の介護とは異なる専門性が必要です。重症心身障害児のための施設が非常に不足していることは、わが党も指摘してきたところですが、肝心なのは障害児者の施設で看護師が確保できるような財政的支援を行うことです。財政的支援は不十分なまま、高齢化のすすむ中、必要性が増すばかりの介護施設にその役割まで肩代わりさせることは、認められません。

第21号議案・第36号議案・第38号議案は県立小児医療センターの移転促進議案であることから、

第47号議案は、下水道維持管理経費について滑川町(なめかわまち)、嵐山町(らんざんまち)、小川町(おがわまち)の負担金を増額するものです。3町の負担年額は400万円から600万円に上り、4人家族で年約2000円の下水道料金引き上げにつながるものと試算されています。社会経済情勢が厳しい中、新たな負担増は認められません。

第52号議案については、イオンのすすめるスマートアグリ事業への支援9億8725万円を含むものです。この事業は、高度先端技術を活用した次世代園芸施設のモデル拠点をつくるために、埼玉県農林総合センター内4ヘクタールもの事業用地を、県が整備し、イオン系の大手企業に貸し出すものです。990トンものトマトの生産・出荷を予定しており、「出荷価格が下落するのではないか」との県内トマト農家の不安の声があります。現在の埼玉県のトマト出荷量1千400トンの7%にも上るトマトが、新たに流通することに不安を覚えるのは当然です。県民の財産である県有地を提供し、特定の企業のみを支援する事業は認められません。

また、国民健康保険財政安定化基金の設置予算も認められません。

第64号議案は八ッ場ダム・霞ケ浦導水事業・思川開発事業など、水道水源開発施設整備費の総額及び年割額を補正するものであり、これらの大型開発事業は中止すべきと考えます。

第67号議案は知事をはじめとした幹部職員の期末手当の年間支給を3.10月から3.15月へ引き上げるものです。消費税の8%への増税、物価の値上がりの一方で賃金の伸び悩み、年金の目減りと県民生活が苦しさをましており、この引き上げは県民の理解をえられません。

第70号議案については、国保の財政安定化基金設置予算であることから、

 

以上、反対討論を終わります。