25日城下のり子県議が一般質問を行い、有機農家への直接支援や新品種を開発し、全国に広げる「全国狭山茶化計画」への支援を求めました。
有機農業の拡大目標を設定している
健康志向の中で有機農業への注目も広がっており、農水省の取りまとめでは日本の有機農業の取組面積は過去10年で約4割拡大しています。
城下県議は目標をもって推進することを求めました。
知事は、「有機農業など環境負荷低減の取り組みを支援する環境保全型直接支払交付金の実施面積拡大の目標を設定している。有機農業拡大にも寄与すると考えている」と答弁しました。
有機農家への支援をー取扱店舗の開拓やマッチング支援を行っていく
しかし環境保全型農業直接支払制度は個人で受けようとすると面積要件があります。
城下県議は所沢で100種類ほどの野菜や果物をつくっている有機農家の方の「小規模農家には支援がない」との嘆きを紹介しながら、環境保全型農業直接支払制度の面積要件の緩和を求めました。
知事は「本制度は2名以上の農業者で構成する団体の場合、面積要件がなく、比較的、活用しやすくい。県としては、個人の農業者が既存の団体に参加できるよう働き掛けるなど、組織化を進める」と答弁しました。
城下県議はさらに「県は有機農家の販路拡大を支援するため、イベントに出店する際の出店料を支払う事業を行っている。スーパーマーケットなどの常設店への出品も財政的支援を」と求めました。
知事は「経営判断の中で販売先を選択するもの。その経費に対する県の支援は難しい。取扱店舗の開拓やマッチング支援を行っていく」と答えました。
狭山茶のブランド力を高める研究を推進していく
埼玉県内の茶の栽培面積は1977年3390haをピークに現在726haまで落ち込んでいます。
厳しい中でも県茶業研究所の研究担当者たちは「全国に広げられる新品種を開発し、全国を『狭山茶化』していこう」という大きな夢を抱いています。
城下県議は「『全国狭山茶化計画』を応援することについて知事に聞きました。
知事は「生産者の期待に応えるべく、『全国狭山茶化計画』のような、狭山茶のブランド力を高める研究を推進していく」と答えました。
職員の適正な配置していく
しかし、「全国狭山茶化計画」という夢はあふれる計画に対して、職員は16名。城下県議は計画を応援していくために職員増を求めました。
知事は「DXの推進等により業務効率を高める取組を進めるとともに、課題に応じて必要な職員の配置を進めている」と答弁。
城下県議はさらに「狭山茶は全国に広げていく価値のある埼玉が誇るブランド。本気で狭山茶の全国化を目指すために、必要な人員を必要な部署に確保する、その決意を」と知事に求めました。
知事は「茶業研究所に精通する人材を農林部長に登用し、組織として万全の支援体制を構築した。
今後も、職員の適正な配置や技術力の向上により適切な支援体制を確保していく」と答えました。
お茶農家に対し、支援担当者があまりにも少ない
続いて城下県議は「毎月茶業研究所の方が来てくれることが本当にありがたい」というお茶農家の方の声を紹介しつつ、「お茶農家を支援する農業革新支援担当者は3名。茶業協会に加盟している農家は230名。あまりにも少ない」と指摘。一方静岡県は農林事務所に19名を配置していることから、「革新支援担当者を増やしていただきたい」と求めました。 知事は「デジタル技術を活用し、センサー等からのリアルタイムな情報把握や病害虫情報のやり取りがLINEのアプリ上でできるよう研究を進めている。これにより、職員の見回り作業が省力化され、巡回指導よりも早く効率的に農家への指導等が可能となる。引き続き、人員体制を工夫するとともに、デジタル技術を活用し、効率的な業務体制の構築に努めていく」と答えました。