12月11日山﨑すなお県議は、一般質問を行い、有機農業の普及と県水道引きあげ撤回について求めました。
小川町は「オーガニックビレッジ宣言」を行い、国の助成を受けて有機農業を支援しています。有機農業面積や有機農業者の拡大目標をもって計画的に進め、現在有機経営体は全体の15.8%、有機耕地面積は18.7%、有機農業に取り組んでいる農家割合は17.9%となっています。町は、JAS規格の煩雑さをさけた独自の認証制度「おがわん」認証をつくり、技術普及のための講習や、残さいを利用した液肥づくり、生産物の流通・加工を支援しています。
山﨑県議は「私もお会いしましたが、有機農業者は非常に若い新規就農者です。」「今後、さらに小川町のように有機農業を進める取り組みを広げるべき」と質問しました。農林部長は「小川町のような地域ぐるみの有機農業の取り組みを各地に展開していきたい」「生産者・流通業者・消費者が有機農業の情報交換や連携ができるプラットフォームを活用し、小川町の取り組みを情報発信していく」と答えました。
特に「おがわん」野菜の給食への積極的活用が重要です。毎月の献立表には、材料が「小川町産」のものや、「おがわん認証」のものが明記されています。栄養教諭による食育の授業が行われ、食育だよりで地産地消の大切さが広げられています。
また山﨑県議は「献立表や給食だよりなどで食材の産地を積極的に明らかにしていく取り組みを推進することや、市町村立学校や特別支援学校の給食に月に1日でも「有機野菜の日」をつくるなど取り組んではいかがでしょうか」と提案。教育長は「献立で県産材や地域伝統食の紹介をしている市町村もある。こうした取り組みを『彩の国学校給食研究大会』などで紹介する」「『有機野菜の日」などを設けることは児童生徒が環境を考えるきっかけになると考える』「県としてはこうした取り組みについて情報提供するとともに特別支援学校での取り組みについて検討する」と答弁しました。
県水道事業について、企業局は令和4年度からの経営5か年計画の中で今後15年間の財政シミュレーションを公表し、料金改定についての3つのイメージを示しています。料金引き上げのない場合は内部留保を使い果たすというもので、これらから導かれる印象は「料金を引き上げるしかない」という結論です。
水需要は年々減り続け、電気料金の高騰で維持管理費が増加しています。水道法の基準をクリアするために高度浄水処理の導入が求められています。現在進められている大久保浄水場では令和10年度までに616億円の事業費が必要ですが、国からの補助は42億円にすぎません。
山﨑県議は、国の基準をクリアするために高度浄水処理が不可欠であるなら、国に対してもっと支援を求めるべきだとしつつ「経営5か年計画の3つのイメージは撤回し、料金引き上げ以外の他の手段も探るべき」と質問しました。公営企業管理者は「経営5か年計画では、施設等の長寿命化、省電力機器の導入などを進めることで継続的経営を目指す」「県営水道の料金は市町村等受水団体の経営に大きな影響を及ぼすことから、今後もコスト削減のための努力など反映させ、収支均衡に向けたシミュレーションの精度を高めていく」と、料金引き上げには触れませんでした。
党県議団は、昨年度から繰り返しこの問題を取り上げてきました。その結果企業局は現段階では、料金引き上げ方針を示すことができずにいます。引き続き、注視していきます。