12月11日、埼玉県議会で山﨑すなお県議が一般質問を行いました。
山﨑すなお県議は、子育て支援を基本とした少子化克服対策を求めました。
県立高校では、一定所得範囲の方は国の就学支援事業で授業料は無償となっていますが、そのほかに多数の負担があります。ある県立高校1年生の男子生徒は冷房費・学校積み立て金・PTA・後援会・生徒会費として11万4千円、制服代として6万4千円・修学旅行7万2千円、タブレット端末購入費3万9千円と教科書1万4千円、体育着・ジャージ・上履き・カッパあわせて3万1千円と県立高校でありながら、初年度33万4千円もの費用がかかりました。
山﨑県議はこの負担額をしめし、知事の感想を求めました。知事は「議員お話のとおり本県の県立高校の保護者負担額は30万円を超える場合がある」と認め、「一定の受益者負担をもとめることは必ずしも否定されるものではない」としながらも「1年生時における費用について、保護者の皆様にご負担をおかけしている」と答弁しました。
山﨑県議は、これをうけ、県立高校のエアコン設置・運営費用が保護者負担となっていることから、「エアコンは生徒の健康を守るだけでなく、教員の健康を守るうえでも欠かせない」とエアコンの県負担を求めました。これに対し教育長は「これまで各学校のエアコンの設置数、設置年度、費用等の詳細な調査や他県の整備計画や保護者への補助制度の調査を行い公費負担の検討を行ってきた。財源の見通しを含め引き続き検討する」と答えました。山﨑県議は再質問し「エアコンが古く来年度更新を控えている高校がある。いつ財源の見通しがつくのか」教育長は「今やエアコンは必要不可欠なものと認識している。エアコン代を保護者にご負担いただいているのは大変心ぐるしく思っている」としながらも「財源の見通しについて、いつまでと今ハッキリいえない」と答えました。
山﨑県議は再度「妊婦の教員も病気の生徒もいる。ある程度の目安だけでも教えてほしい」と食い下がりました。教育長は、特別支援学校の整備や校舎の老朽化対策があるとしながらも「今後必要な財源の見通しが立ち次第速やかに公費負担に着手できるよう検討する」と答えました。
山﨑県議は、埼玉県立高校でタブレット端末が保護者負担となっている問題も取り上げました。タブレットは学校によって、3万円から15万円と大きく負担格差があります。国と県の公費による整備を求めた県議に対し、教育長は「多額の財源を必要とする」として国による財源措置がされるべきと答えました。
山﨑県議は、国の財源措置が実現しない場合でもタブレット端末の負担軽減をすべきだと再質問をしました。これに対して教育長は「希望する学校が共同で端末を調達することで、スケールメリットを働かせ端末の購入価格を低減する準備を進めている」と答弁しました。事前の担当者レクチャーでは、共同購入により、端末購入費が3万円近くまで低減できる見通しだと説明がありました。