9月30日前原かづえ県議は一般質問を行い、知事の国葬参加や統一協会へのメッセージ送付などについて取り上げました。
県警、国葬関連経費公表せず
9月27日に、岸田首相は過半数を超える国民世論に背を向け安倍晋三元首相の国葬を強行しました。前原県議は「知事は、国葬に当たり半旗を掲げ、公務として出席をされました。中曽根元首相の例に倣ったと理由を説明されていますが、中曽根氏の葬儀は国葬ではありません」として、理由の説明を求めました。大野元裕知事は「閣議決定された国の行事であり、知事あてに出席要請をうけたため出席した」「半旗掲揚については、行政の長を務めた方に対し県として弔意を示すべきと考えた」「中曽根元首相の葬儀の際と考え方は同じ」と答弁しました。
また、前原県議は、国葬のために県民が負担したすべての金額の報告を求めましたが、知事は「移動にかかる公用車のガソリン代と高速料金等で金額は精査中」、県警本部長は「東京都公安委員会から援助要請を受け、県警察から部隊員を派遣している。…発生する給与及び車両の燃料費については、県費で支出し派遣された警察官の旅費等については、国費で支出する」「これらの経費については当県警察からの特別派遣部隊の体制が明らかになり、今後の警備に支障を及ぼすおそれがあるため、お答えを差し控えさせていただく」と回答しませんでした。
「統一協会、質問していただきありがとうございます」
また、知事は、本年度も統一協会系団体である世界平和女性連合のイベントにメッセージを送っていました。前原県議は、統一協会への対応方針を質しました。
知事は、個人としては過去統一協会との関係はいっさいないこと、2年前に「埼玉県平和大使協議会」から表敬訪問を打診されたが調査の上、統一協会関係団体との情報があり断った、一方知事部局の方では、知事メッセージ送付が、過去の知事時代から恒例のものであったことから、改めての確認に至らなかったと語りました。「私の名前でメッセ―ジが出たことで、この団体が信用にたるというような印象を受けた方がおられるとすれば、誠に申し訳ない」「改めてお詫びを申し上げます。」と謝罪しました。今後の対応について「旧統一協会もしくはその関係団体と・・・何らかの関係を持つことは一切ない」と答弁しました。その後の傍聴者集会でのあいさつで、知事は「旧統一教会についてきちんと説明することができ、質問していただいてありがとうございました」と述べました。
全数把握見直し容認 施設PCR方針「答えられない」
新型コロナウイルス感染症について、9月26日から65歳以上の方や、妊婦など除き、医療機関からの届出の対象外となりました。8月の県の専門家会議では、発生届が出ない方には療養証明書がでなくなる、コロナ発生届けのない人の入院措置判断は難しいなど、発生届提出をやめた場合の問題点を4点発表しています。前原県議は「これだけ問題点を指摘していたのですから、国に撤回を求めるべきだ」と質問。知事は「一部の都道府県で導入した際に4つの課題を指摘したが、全国一律での制度の改正に伴い、その課題の多くは解消したものと考える」と答弁しました。
また、高齢者・障害者施設職員のPCR検査を入所施設にかぎり今年度3ヶ月分の予算のみ確保している問題について、ふじみ野救急病院の頻回検査の例を示しながら、通所施設や利用者にまで広げるようもとめた前原県議に対し、知事は「第8波はいかなる変異株や亜種となるかも想定できないことから、現時点でお答えすることは困難」と答弁しました。