秋山もえ県議の一般質問④全国平均以下の県営住宅こそ、戸数割合を2倍に

6月24日秋山もえ県議は、本会議一般質問を1問1答式で行いました。

秋山県議は県営団地縮小問題、加齢性難聴補聴器購入費補助制度について取り上げました。

県営住宅数、世帯数に合わせ削減方針

秋山県議は埼玉県が、県営住宅の内部指針「県営住宅のありかたについて」に基づいて、世帯数に対する現在の県営住宅率を維持する、つまり今後、世帯数の減少があれば住宅数を削減していく方針を問題視。「市町村営住宅も含めれば、本県は全国最低。県営住宅率だけなら全国36位という低い水準。なぜ、この低い県営比率を維持するのか、せめて、全国平均の1.5%以上、つまり現在の2倍の戸数は、必要」と質問しました。また、 埼玉県住生活基本計画の中で、令和3年度から12年度の10年間での公営住宅供給戸数の目標量を前計画の3万戸から2万4000戸へ引き下げている点も質しました。

URも含めれば、全国28位 民間セーフティネット住宅は4万6千戸?

知事は「URも含めれば、公的住宅の戸数割合は全国28位」「セーフティネット登録住宅が4万6千戸ある。URやセーフティネット住宅の活用を考慮した」と発言。「県営住宅の戸数割合は増やす考えはないが、所得の状況や世帯構成など地域ごとに分析し、今後しっかり検討したい」と答弁しました。

秋山県議は「民間セーフティネット住宅は、高齢者も拒まないというメリットはありますが、特に家賃が低額というわけではありません。私はUR団地に住んでいますが、家賃は5万2千円です。URも、家賃は応益負担で、基準所得が家賃の3倍と設定されています。」として、県営住宅の提供を強く求めました。

50戸も空き室、なぜ募集しない?

地元上尾市の丸山住宅について昨年度募集15戸に対して50戸の空き室が残されていることから、早いサイクルでリニューアルすべきだと質問。都市整備部長は退去修繕を優先して募集を3割増しとすると答弁しました。

また、県営団地戸数を縮小するなら「もっと入居承継の基準を緩和してほしい」という声がアンケートで寄せられたとして、縮小の議論をする前に入居承継基準や期限付き入居制度を見直すべきだと質問。都市整備部長は「高齢者や障害者など一定配慮の必要な方には入居承継を認めているが、現時点では制度の見直しは考えていない」と答弁しました。

上尾シラコバト団地規模縮小は撤回を

また2月定例会で、上尾シラコバト団地について県は、「真に必要な戸数へと規模を縮小することを検討する」と表明しました。中間所得者向けの特別県営住宅シラコバト団地は、今後、低所得者も入居できるようになります。秋山県議は「低所得者向けの、普通の県営住宅へと変えていくのなら、縮小すべきではなく、むしろ増やしてほしい」と質問。都市整備部長は「実際のニーズ、地域的な公営住宅に対する入居の状況、個々詳細に分析したうえで地域の実情にあった県営住宅の戸数を検討していく」と答弁しました。

 

加齢性難聴補聴器の補助、研究していく

65歳以上の高齢者の半数は加齢性の難聴と推定されていますが、それをカバーする補聴器の購入費は高く、平均約27万円です。「少しでも購入費に補助してほしい」という声に応えて、自治体独自に購入費を助成する制度が広がっています。

例えば、東京都港区は、60歳以上が助成の対象で所得制限なし。助成額は住民税非課税の方は上限13万7000円、課税の方は上限6万8500円です。また、助成が1度きりではなく、最初の交付後5年を過ぎれば再度申請ができる自治体もあります。

しかし、埼玉県内には、助成している自治体がひとつもありません。秋山県議は「県内に補聴器購入費補助制度を広げていくために、ぜひ県が独自の市町村支援制度を創設していただきたい」と要求。福祉部長は「多額の財政負担が生じる」として「他の都道府県の動向も参考にして研究していく」と答弁しました。