前原かづえ一般質問③先生がいない!!教員の未配置未補充が164人以上。早急な解決もとめる。

 

12月13日前原かづえ県議は一般質問で教員の未配置未補充問題、特別支援学校の過密問題を取り上げました。

未配置未補充99人→144人に逆に増加

昨年、秋山もえ県議が、教員の未配置未補充(退職、産育休、病休の代員がいないこと)問題を取り上げました。その際、未配置未補充は99人もいると明らかになりました。教育長はこの問題を「重く受け止めており、早期に解消すべき課題である」と答弁しました。ところが、今年の11月で調査したところ、未配置未補充は144人と逆に激増しています。特別支援学校の未配置未補充20人。小中学校より母数が少ないのでより深刻です。

要因は「募集してもこない」「産休・育休が増えている」とのことですが、現場は「県教委が真剣に考えない」と厳しく批判しています。

先生が退職、または産休・病休にはいると、市町村教育委員会と教育事務所が連携して後任を探しますが、見つからない場合、すべて現場まかせです。校長・教頭はもちろん、現場教員たちまで友人・親戚などすべてのツテをたどって探し回ることになります。

現場任せでは、解決しない

前原県議は「このような現場任せを放置しておいては解決しない」と厳しく指摘し、①産休予定者のいる学校には4月1日または9月1日から代替職員を配置し、しばらく一緒に勤務をする方式(京都府で実施)②教育事務所などに、教員を配置しておく「プール制」の導入を提案しました。教育長は「教員の『未配置・未補充』は、学校に大きな負担がかかり、さらには子どもたちの教育に直接影響を及ぼしかねない重要な課題であると重く受け止めている。議員の指摘のとおり教員の未配置・未補充が昨年度に比べ増加してしまったことに対し、改めて早急な対策をとる必要があると、強く思っている」と答弁。「市町村支援部副部長をトップとして、局内関係職員をメンバーとする対策検討チームを立ち上げ、教育局を挙げて横断的に対策を検討する」「本採用教員の採用数の拡大に加え、助教諭及び講師発令の弾力化など検討する」と答えました。

採用数拡大で、臨任数削減する

また前原県議は「根本問題は本県の臨時的任用教員政策である。東京都には定数内に臨任はいない。小中学校特別支援学校の定数内の1割に上る臨任を、早急に正規に転換すべき」と求め、教育長は「児童生徒数の推移、教員の再任用者数及び定年年齢の段階的な引上げに伴う退職者数の動向などを今まで以上に精査した上で、採用数を拡大することなどにより、臨時的任用教員の削減に取り組んでいく」と答弁しました。

特別支援学校の過密解消のために新校建設を

県議団はこれまでも、県立特別支援学校の教室不足・過密解消について繰り返し求めてきました。令和元年度187教室が不足しています。解決のため文科省は特別支援学校の設置基準を制定しました。しかし適用は令和5年4月以降着工の学校からとされ、既存校は「当分の間」は従前の例によるとしています。また県立高校につくられる分校は、その県立高校施設の使用を認めているのです。来年度以降開校する「県東部地域特別支援学校」(仮称)ふくめ、6分校や3増築学校には適用されません。そこで前原県議は「今後も教室不足や過密は解消する必要がある。分校だけではなく特別支援学校を新設していただきたい」と求めました。

教育長は「指摘のとおり図書室や特別教室を普通教室に転用せざるを得ない状況にあり、子どもたちに申し訳なく思っている」として「新設校の整備 を含め高校内分校の設置や校舎の増築など効果的な手法を選択しながら、 特別支援学校の過密解消に取り組む」と答えました。