12月13日前原かづえ県議が一般質問を行い、県男女共同参画基本計画策定と県立高等学校校則の見直しを取り上げました。
県男女共同参画基本計画に150件のコメントが
県男女共同参画基本計画の策定が進んでいます。県民コメントが実施され、150件もの意見が寄せられました。質疑の中で県民生活部長は改めて「このたびの県民コメントでは、多岐にわたり非常に多くの貴重な御意見をいただいた。」と感謝を述べました。
コメントの中には「県民生活全般に対してジェンダー平等の視点が取り入れられるべきだ」「すべての視点に『ジェンダー平等』『ジェンダー視点』をという基本的な位置づけが必要」というものもありました。内閣府は「ジェンダー平等と女性・女の子のエンパワーメント」をSDGsの重要なテーマだとするとともに「日本では『男女共同参画社会基本法』で21世紀の最重要課題と位置付けている」としています。
「ジェンダー平等」はSDGsの前提条件
前原県議は「県の計画に『ジェンダー平等』の文字が書き込まれたことを私は高く評価するものだが、『国連の持続可能な開発のための2030アジェンダ』の言及の際に紹介されているだけ。」と指摘し、「法の精神に基づくなら、県民コメントの指摘通り『ジェンダー平等』をあらゆる施策の基本的な視点に据えるべき」だと求めました。大野元裕知事は「『ジェンダー平等の実現』は、国際社会においても極めて重要な課題となっており、SDGsの17ある目標の一つにとどまるものではない。『持続可能な開発のための2030アジェンダ』では『すべての目標はジェンダー平等とすべての女性と女児のエンパワーメントの達成を目指す』 とされ、ジェンダー平等はSDGs達成の前提条件となっている。 こうしたことから、本県の新たな計画案においても、アジェンダの紹介 のみならず、計画の全施策を貫く視点として『ジェンダー平等の実現』を新たに盛り込んでいる。 計画の目標については、男女共同参画社会基本法や埼玉県男女共同参画推進条例に基づく計画であることから、これらの法令でうたわれている 『男女共同参画社会の実現』としている」と力強く答弁しました。
昨年の秋山質問に応え、校則見直し
昨年12月議会で秋山もえ県議が、校則の中の髪型や服装に関わる細かな規定について、国際人権規約に照らし適切ではないと見直しを求めました。その後、県教育委員会は、県立学校191校で校則の点検を実施しました。校則が時代の進展などを踏まえたものかを確認したところ、頭髪については、生まれながらに茶色い髪の毛であるなどを証明する「地毛証明書」の提出規定がある学校が88校あり、下着の色や柄の規定がある学校が15校あることがわかりました。本年度中に見直すよう県立学校宛に通知したとのことです。
前原県議は、生徒会が主体となって校則の見直しを行っている県立上尾鷹の台高校を視察した経験から、「いま多様性を大切にする時代です。服装や髪形を細かく規定している校則について、先生と生徒が話し合って、見直すしくみの必要性と、すべての県立高校にこのしくみをつくることについて」見解を問いました。
主体的に決まりを守っていく態度育成に有効
県教育長は「校則を見直す際に、生徒が話し合う機会を設けたり、あるいは保護者の方から御意見を伺うということは、生徒が主体的に、自分たちの学校生活 の決まりを、自分たち自らが守っていこうという態度を育てる上で非常に有効。今後、校則の見直しに当たっては、可能な限り生徒の意見を反映して見直しを進めるよう、各学校を指導する」と答えました。