秋山もえ県議、知事提出議案に反対討論

12月18日12月定例会閉会日の本会議で、秋山もえ県議が知事提出議案に対する反対討論を行いました。

以下、全文です。

 

日本共産党の秋山もえです。党県議団を代表して第107号議案「令和元年度埼玉県の一般会計及び特別会計決算の認定について」第108号議案「令和元年度埼玉県公営企業会計決算の認定について」第119号議案「埼玉県総合リハビリテーションセンター条例の一部を改正する条例」に対する反対討論を行います。

 

はじめに107号議案と108号議案については決算認定として関連しますので一括して討論します。

反対の理由の第1は、重度心身障害者医療費助成制度について、令和元年1月から新規申請者対象の所得制限を導入し、この年度から本格実施したからです。この結果432人の重度障害者がこの制度から排除されました。令和6年度からは、新規申請者だけでなく、これまで適用を受けてきた障害者も所得によって排除されます。障害者が生きていく上で、多くの場合、医療受診が必要不可欠なのです。所得を理由に医療助成から排除すべきではありません。

第2に、一般会計・公営企業会計とも、消費税分を関連施設などの料金や負担金に転嫁し、県民に負担増をもたらしたからです。

続いて第119号議案についてです。今回提案されたのは総合リハビリテーションセンターに公営企業会計を適用するというものです。提案の理由は、経営の効率化、経営改善のためとのことです。

しかし、県総合リハビリテーションセンターホームページはその理念として「私たちは、利用者の皆様が、その人らしい自立した生活ができるよう、良質で信頼される医療・福祉の提供に努めます。」と書かれています。同センター条例第1条には「身体障害者、知的障害者及びこれらに準ずる者の福祉の増進を図るため、埼玉県総合リハビリテーションセンターを、設置する」と書いてあります。本来、運営形態の移行にあたっては、この理念や設置目的に照らして議論が行われるべきです。しかし、委員会質疑の中で、公営企業会計の適用が「障害者の福祉向上」に寄与するのだという資料やデータは全く示されませんでした。現在の一般会計に基づく運営にどんな問題があり、なんとしても公営企業会計としなければならないという理由も示されず、説得力を欠くものでした。不採算部門が多い分野にコスト面での厳しいメスが入ることは「障害者福祉の向上」というリハセンの目的に資するとは、現時点では到底考えられないことから、第119号議案に反対いたします。