柳下礼子団長は、2月定例会閉会にあたって、以下のような談話を公表しました。
記者発表
2020年3月27日
日本共産党埼玉県議会議員団 団長 柳下礼子
2月定例会を振り返って
本日、埼玉県議会は、令和2年度埼玉県一般会計予算はじめとする当初予算、令和元年度埼玉県一般会計補正予算など81件の知事提出議案、埼玉県ケアラー支援条例など12件の議員提出議案を可決し、教育長についての同意案件1件を継続審査として閉会した。
一、新型コロナウイルス感染拡大の中で
本定例会は、新型コロナウイルスの感染が広がる中で開かれた。休会する地方議会も生まれる中、感染拡大のために細心の注意をはらいつつ、必要な審議を行った。大野知事が二度にわたり提出した、新型コロナウイルス対策の補正予算は、全会一致で可決された。
一、畑革新県政後はじめて当初予算に賛成
党県議団は、畑和革新知事後初めて当初予算案に賛成した。理由は、別紙のとおり。一方予算特別委員会において、自民党が提出した「事業の執行に適切な対応を求める付帯決議」については、「2020年東京五輪文化プログラム育成プロジェクト」についてと、「県有施設エコオフィス化改修事業」について、両事業は公共的な目的で実施されるものであり、収支の不均衡や採算性などの概念を持ち込むべきではないとして反対した。
一、党県議団が反対した議案について
埼玉県立精神保健福祉センター改正条例は、県立精神保健福祉センターに併設する自立訓練施設「けやき荘」を指定管理者に行わせるものだが、施設あり方検討会でも結論はでていないことから認められないとした。「埼玉県5か年計画等の変更について」は不登校児童生徒数を減らすことのみ目標にすることは、文科省の通知に反していることから反対した。監査委員2名の同意案件については、一貫して自民党県議が推薦されてきたことから、自民党独占は認められない(賛成多数で可決)。
一、党県議団の反対した議員提出議案について
議第10号議案は、昨年末の日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告の国外逃亡事件を受けて、「逃亡を抑止し得るような適切な保証金額を設定することに加え、財産面以外のより効果的な抑止方法を採用することなど、保釈を許す場合の要件を見直すこと」を求めている。現行法を厳格に実施すれば逃亡を充分に防げるため、保釈の要件の見直しは必要ないと考え賛成しなかった。
議第12号議案は、埼玉県・オハイオ州姉妹提携30周年行事への親善訪問団を派遣するものである。新型コロナウイルス感染症が世界に広がり、WHOがパンデミック宣言をおこなった。感染が拡大する中、拡大をとめようと全世界が努力している最中に本県議会がアメリカへの派遣を議決するなど県民の理解を得られないどころか、常識を疑われかねない。県議会として率先して自粛の決断を示すことこそ必要だとして反対した。
一、県庁舎建て替え検討特別委員会
昨年6月設置された県庁舎建て替え等検討特別委員会には村岡正嗣県議が参加していたが、劣悪な執務環境など県庁舎の速やかな課題解決、将来の庁舎のあり方の早期検討着手などを提言し解散した。
一、政務活動費の報告資料インターネット公開
同様に昨年6月に設置された「政務活動費のインターネット公開検討会」は政務活動費のインターネット公開に向けて検討を行ってきた。(村岡正嗣県議が参加)その結果令和2年度に交付される政務活動費を対象とする報告資料について、令和3年度からインターネットで公開するとの「埼玉県政務活動費の交付に関する条例」の改正案を提出、全会一致で可決された。
一、自民党、教育長同意案件を継続審査に
小松弥生教育長が6月19日までの任期を待たず辞職することを受けて、後任に高田直芳氏を任命する同意案件については、教育長任期が地教行法によって3年と定められていることから、合計期間が3年以上になることを取り上げて、6月19日から任命する案件を継続審査とすることを自民党が提案した。党県議団は、直ちに採択すべきだとして継続審査に反対した。
一、党県議の本会議、予算特別委員会質疑
本定例会では、村岡正嗣県議が一般質問に立ち、「豪雨災害対策」、「障害者の暮らしの場の設置」、「障害者アートの振興」などを質問した。柳下礼子県議と秋山文和県議が予算特別委員として委員会の審査に参加し「県立病院の地方独立法人化」「消費生活センターの廃止」などについて質問した。
一、議長・副議長選挙で、統一候補
議長・副議長選挙が行われ、党県議団は県民会議・民主フォーラムと協力して、議長は岡重夫県議(県民会議)副議長は田並尚明県議(民主)を共同候補として投票した。議長には自民党田村琢実県議、副議長に小久保健一県議が当選した。
一、請願討論認められず
党県議団と改革の会紹介「種苗法の改定に関する意見書を国へ提出することを求める請願書」「国に対し『消費税5%への引き下げを求める意見書』の提出を求める請願書」は賛成者少数で不採択と決せられた。党県議団は、本会議での討論を求めたが認められなかった。
一、所属委員会の変更
所属委員会の変更が行われ、党県議団の議員は以下のような所属となった。
秋山文和県議 議会運営委員 環境農林委員 決算特別委員 公社事業対策特別委員
柳下礼子県議 文教委員 危機管理・大規模災害対策特別委員
村岡正嗣県議 警察危機管理防災委員 地方創生・行財政改革特別委員
前原かづえ県議 総務県民生活委員 予算特別委員 人材育成文化スポーツ振興特別委員
守屋裕子県議 産業労働委員 予算特別委員 少子・高齢福祉社会対策特別委員
秋山もえ県議 福祉保健医療委員 経済・雇用対策特別委員
収束の見えない感染症への対策、深刻化するくらしと地域経済への支援など新たな県政課題に立ち向かわねばならない。党県議団は引き続き県民の願いの実現に全力で頑張る決意である。 以上