12月9日、一般質問に立った柳下礼子県議は、性的マイノリティ(LGBT等)の人権保障、高等学校等給付制奨学金の創設などについて取り上げました。
LGBT等への偏見・差別をなくす条例制定を
「法律案の審議の動向を把握しながら、検討を進めたい」
9月に県人権推進課とLGBT当事者との初めての懇談が行われました。同席した柳下県議は「LGBTは1人ひとりの命がかかっている問題」「つねに偏見にさらされ、自分を肯定できなかった」などの声を紹介し、当事者との定期的な懇談、県有施設を活用したコミュニティスペースの設置を提案しました。さらに、教育現場での性的マイノリティに関する人権啓発DVDのさらなる活用と研修の充実を求めました。
県民生活部長は「LGBTの方々のご意見を知ることは極めて重要。今後も当事者に直接お会いし、ご意見をお聞きするよう努める」「コミュニティスペースの開設について研究していく」と答えました。
また、教育長はDVDの活用状況を年度末に把握することを明らかにし、校長はじめとした教職員の研修を充実する意向を示しました。
さらに、柳下県議は、これらの当事者の切実な要望に応えるためにも、性的マイノリティへの偏見や差別をなくし、多様性を尊重する社会の実現をめざす条例の制定を求めました。
知事は「法律案の審議の動向をしっかりと把握しながら当事者や有識者からお話しを伺い、検討を進めたい」と答弁しました。
奨学金相談窓口のHP掲載位置のわかりにくさ 「早急に改善する」
今月4日に、埼玉県内の学生らが大宮駅東口に集まり、給付制奨学金の実現を求めて緊急行動を上げました。
柳下県議は、26才の介護福祉士の男性が「返済する奨学金が650万円にものぼり、50代まで返済し続けなければならい」との訴えにふれ、政府が学生向け給付制奨学金の創設を検討しているなか、「埼玉県も給付制の高等学校等奨学金の創設を検討すべき」と質しました。また、県ホームページ上の奨学金相談窓口の位置のわかりにくさについて改善を求めました。
教育長は高校生向け給付制奨学金の創設について「まずは現行の制度を維持していく」と答弁しましたが、相談窓口の掲載位置については早急な改善を表明しました。