各省庁一般会計概算要求が30日公表され、防衛省が航空自衛隊入間基地にC-2輸送機1機を配備する計画であることが明らかになりました。
入間基地の現行輸送機C-1より、重量は3倍、航続距離は4倍と格段に能力を強化したC2輸送機が、平成32年以降配備される計画です。
31日には、この内容で防衛省が埼玉県に説明を行いました。
無給油で、中東やアラスカ、オーストラリアまで直行できるC2の配備について、埼玉県平和委員会は「国内輸送の拠点だった入間基地を、海外展開の拠点として改変する恐れが強まる」と指摘しています。
これに先立つ8月22日、埼玉県平和委員会と党県議団が共催で、埼玉県基地対策協議会の事務局を務める、県企画財政課に基地対協の国への要望についてのヒアリングが行われました。柳下・前原両県議が同席しました。
埼玉県基地対策協議会は、米軍基地や自衛隊基地に関係する1県14市町(埼玉県・狭山市・朝霞市・川越市・所沢市・飯能市・入間市・和光市・新座市・坂戸市・鶴ヶ島市・日高市・ふじみ野市・毛呂山町・越生市)で構成されています。基地負担の軽減を目的に毎年国に対して要望活動を行ってきましたが、今年も7月に要望を行いました。
初めに県企画総務課副課長より、要望事項についての説明がありました。今年度は4月に鹿児島県内で入間基地所属航空機の墜落事故が発生したことから「事故原因を究明するとともに、平素から再発防止に十分務めること」という項目が第1に挙げられています。
また、航空機騒音に対する住宅防音事業について、「対象区域を早期に拡大すること」という要望に関連して、副課長は「北関東防衛局がその区域を狭める方向で見直しを検討しているとの情報をえている」と報告しました。
その後質疑応答が行われました。
先ほどのC2輸送機配備について、「配備しないよう求める。国から配備の情報はないか」という質問について、県は「ありません」と答えました。(その後防衛省が表明)