同じ部屋に住み続けたい 県営住宅の自主避難者が県に訴え

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右端が金子県議

東日本大震災や福島第一原発事故による県外避難者に対する住宅の無償提供が来年2017年3月いっぱいで打ち切られます。埼玉県内の避難者からは「同じ部屋に住み続けられるのか」など不安の声が広がり、大きな問題となっています。

そのような中、4月18日に毛呂山町の県営住宅に住む自主避難者とその支援者らが県住宅課と意見交換会を行い、日本共産党県議団の金子正江県議が民進党県議らとともに同席しました。

住宅課の富山副課長は「今年度、自主避難者向けの優先枠をつくった。避難者の住む同じ団地内に設定し、自主避難者だけが申し込めるもの。4月はとりあえず10戸ほど募集をかけたが、いまのところ申込みはゼロとなっている」と説明しました。さらに同課山田主幹は「同じ団地内で当選した場合、必ずしも引っ越しを求めるものではない。当選したら、その部屋に住み続けてよい」と答えました。

福島から母子で自主避難した女性は「住宅公社から送られてきた書類ではそのような内容はまったくわからなかった」と答え、Q&A方式の案内を出すなどわかりやすく伝わる工夫を求めました。
支援者からは「避難者は追い出されるのではないかという不安な思いが強い。住宅公社の職員の訪問では、埼玉は避難者を見捨てるわけではないとのメッセージが伝わるように丁寧な対応が必要だ」と訴えました。
富山副課長は「個別訪問は丁寧にやっていく」と答えました。

さらに特別県営住宅シラコバト団地の避難者からは「一定の収入が必要との基準があるため転居せざるを得ない自主避難者が出てしまう。収入基準の撤廃をぜひお願いしたい」との要望が出されました。

市町村営住宅の対応については、県消防防災課が主催した市町村担当者会議で県の方針について説明したことを明らかにしました。