2月6日、栃木県栃木市で開かれた「思川開発事業(南摩ダム)と県南市町」~マズくて高い水はごめんだ」に柳下・村岡両県議が参加しました。主催はムダなダムをストップさせる会栃木の会・思川開発事業を考える流域の会・市民オンブズパーソン栃木のみなさんです。
思川開発事業は、栃木県鹿沼市の南摩川をせき止め南摩ダムをつくり黒川と大芦川から導水を行うという事業です。
(独)水資源機構の事業ですが、利水者は栃木県・鹿沼市・小山市・古河市・五霞町、埼玉県、北千葉広域水道企業団らです。うち埼玉県は最大の利水者です。
埼玉県の負担額は155億円
思川開発事業の総事業費は1850億円 すでに852億円が支出されています。埼玉県の場合、2016年度以降の負担額155億円です。(うち2分の1は国庫補助)これらはダム完成後割賦払いが始まります。
2009年に民主党政権によって、本体と導水工事が中止されていますが、2015年11月から思川開発事業の検証が国交省によって開始されました。
シンポジウムでは
初めに水問題研究家の島津暉之氏の発言が行われました。氏は検証が終了した注目ダムはほとんどが継続となっていると、八ッ場ダム・霞ケ浦導水事業などを例に、思川開発の再開の可能性を指摘。思川開発事業の問題点として
①南摩川は流域面積が小さく、治水効果がなく、貯水もわずかで利水効果もない
②関東など六都県の水道用水給水実績が減少。水あまりの時代へ
③ダム事業への参画の条件である栃木県の水道用水供給事業計画が不存在である。また地盤沈下を防ぐため地下水から表流水への転換するというのが水源開発の目的であったが、地盤沈下がおさまっている
④南摩ダムの治水効果は限定的 これらを指摘しました。
また、
南摩ダム予定地の環境ー高松健比古氏・栃木県自然保護団体連絡協議会代表
思川開発事業をめぐる裁判の経過ー大木一俊弁護士
思川開発事業が県南市町の水道に与える影響-早乙女正次氏元栃木県職員
栃木市議会での思川開発事業に関する発言ー内海成和元栃木市議 の発言がありました。
中間で、日本共産党の栃木県議である野村節子さんが紹介され
柳下・村岡両県議もいっしょに登壇。
会場からは「よ!」「がんばれ!」の掛け声がとびました。