6月定例会をふりかえって

記者発表

2024年7月5日

日本共産党埼玉県議会議員団 団長 城下のり子

6月定例会を振り返って

一、本日、6月定例会は知事提出議案7件、意見書など議員提出議案14件を可決・同意・承認して閉会しました。党県議団は、知事提出の「第4期埼玉県教育振興基本計画」と3本の自民党提出の意見書案に反対しました。

一、教育振興基本計画に対して、①不登校が1万人を超え過去最高となるなど深刻な状況に対して、少人数学級などの解決策が明記されていないこと②物価高騰や賃金低下など県民生活の困窮の中で、給食費無償化などに背を向けていること③学校現場に多大な負担を押し付け、保護者からも不評な県学力学習状況調査の実施などから反対しました。また自民党提出の同議案への修正案について、一部の生徒が通う公立中高一貫校やバカロレア認定校などを県が設置することは、いたずらに受験競争をあおるものと考え、反対しました。

一、6月25日城下のり子県議が一般質問を行い、医療的ケア児の保護者支援や 特別支援学校の過密解消など障害者支援、訪問介護事業所の報酬削減の影響、地域公共交通や鉄道、県税事務所における納税相談トラブル、有機農法や狭山茶への支援、防災備蓄などについて取り上げました。

医療的ケア児の短期入所施設の拡充、とりわけ3歳未満児の受け入れ施設が限られる問題では、県立嵐山郷など他の施設での実施を広げていくと知事は答弁しました。市町村の関係機関の調整を行う医療的ケア児コーディネーターの育成について、研修枠の拡大を求め知事は同意しました。

城下県議は所沢支援学校の過密状況をリアルに訴え、ふじみ野地区に知的特支を新設し、この地域から所沢おおぞら特支に通っている児童生徒を移動し、所沢特支の児童生徒をおおぞら特支に移動する提案を行いました。教育長は「有効な方策の一つ」と答弁しました。

また城下県議は県茶業研究所の視察をもとに、狭山茶の新品種を全国に広げ、狭山茶ほうじ茶や和紅茶を全国の人に購入してもらう「全国狭山茶化計画」を広げていくために、茶業研究所の職員増員や農業革新支援担当の増員を求めました。知事は「全国狭山茶化計画のような狭山茶のブランド力を高める研究を推進していく」と答弁しながら、人員体制強化には「DXの推進等により業務効率を高める」と強調し「県政の課題や業務量に応じた適切な人員配置に努める」という答弁にとどまりました。

一、党県議団が毎議会のように求めてきた「学校給食の無償化」について、自民党提出の「学校給食の無償化制度の構築を求める意見書」案が全会一致で採択されました。全国、全県に広がっている無償化を求める運動の成果です。

一、県民から提出された「埼玉県独自の『介護職員・介護支援専門員等への処遇改善事業の実施』を求める請願書」は共産・民主フォーラム・改革以外の会派の反対で不採択となりました。伊藤はつみ県議は、福祉保健委員会の場で「介護職員の確保はとりわけ東京都境で難しい。他県へ人材が流れる状況は問題で埼玉県独自の処遇改善が必要だ」と採択を求める意見を述べました。また議会運営委員会で、本会議討論を要求しましたが、自民党の「本会議では討論しないことになっている」という発言により認められませんでした。

以上