11月27日、埼玉県医療会議労働組合連合会の方が県庁を訪れ、要望書を提出し、担当課と懇談しました。城下のり子県議が同席しました。
新型コロナ感染症拡大に伴い、2020年から医療機関の経営は赤字となっています。コロナ補助金をもらうことでかろうじて黒字となりました。しかし感染法上の位置づけを5類にしていく動きの中で、補助金や診療報酬は引き下げられ、2023年6月埼玉県は重症病床確保については引き続き確保料として補助金がありますが、中等症についての病床確保料については補助金を打ち切りました。
参加者からは「コロナは5類となったが、現場では現在もゾーイングを行って対応している。初期は若い人も入院していたが、現在はほとんどが年配者となってきて、寝たきりを防いだりなどの取り組みも必要で、手がかかる。現場は現在も疲弊している」「8月9月にあった感染拡大期には入院要請を断らざるを得なかった。できるだけ患者を受け入れたいと思っても、中等症病床確保料はなく、病床を確保すれば病院経営を圧迫する。これ以上の病床確保は無理」「患者数はコロナ前の状況に戻っていない上に物価高騰で電気代などの経費が上がっている。いま労組と協議を行っているがボーナス支給できないとの話も出ている。医療機関への経営支援が必要」「ケア労働者の離職が増えている一方で募集しても思うように採用できないのが現状。すべてのケア労働者のさらなる賃上げを」との切実な声が出されました。
県は「国に要望している」と応えますが、県独自にケア労働者への賃上げや医療機関への経済的支援を行うことは考えていません。
城下県議は「ケア労働者からは深刻な人手不足の実態が相次いで報告されました。国への要望を行うだけでなく、県として地域医療を支える現場への支援を早急に具体化するべき」と強く訴えました。