床上浸水被害に県と市町村で支援金創設を

6月27日伊藤はつみ県議は初の一般質問を行いました。1問1答形式で、「豪雨の時代・災害対策の抜本的強化を」「子育て世帯の経済的負担を軽減し、すべての子どもたちがいきいきと学べる埼玉へ」などを取り上げました。

引っ越した途端、床上浸水した

6月2日からの大雨で、床上浸水700戸以上床下浸水3000戸以上、道路冠水、農業被害等が発生しました。埼玉県は災害救助法適用要請を迅速に行い、越谷市、草加市、松伏町に法が適用されたことは、高く評価するものです。

党県議団は6月4日現地を訪問しましたが「新築の家に引っ越した途端、床上浸水となり、車も水没してしまった」という家族もいました。

伊藤はつみ県議は一般質問で「豪雨の時代、県市町村被災者安心支援制度について、床上浸水への給付を作るべきだ」と質問。大野元裕知事は「対象を床上浸水まで拡大することについては、財政負担の増加や、床上浸水の発生は地域差が大きいことなどから、全市町村の合意が得られていない状況 」と答弁しました。県議団は豪雨被害が生じるたび、この問題を取り上げてきました。実現までがんばります。

堤防のない地区、早期整備、説明を

また伊藤県議は、越谷の中川、元荒川合流地点の堤防のない地区の堤防建設が中断しているとして早期整備と住民に対する説明を求めました。県土整備部長は「この地区は中川の河川改修断面に合わせ吉川橋の架け替え工事が行われていたが、橋の架け替えが完了したことから、早期に堤防整備に着手できるよう国と調整する」また「近隣住民に説明を行う」と表明しました。

新河岸川の調節池整備、完了??

伊藤県議は、地元ふじみ野市の川越江川は公共下水ですが、新河岸川合流点で過去2回内水被害が生じているとして、さらなる新河岸川の調節池整備を求めました。県土部長は「新河岸川本川では、河川整備計画に位置付けられた調節池の整備は完了しております。」と答え、伊藤県議は「その計画で川越江川の越水は防げるのか」と再質問。部長は「必ずしも計画を上回る雨が降った場合には、浸水が解決するというわけではない。」と認めました。

県内14市町が給食無償化

給食の無償化が、世論の高まりとともに全国的な広がりを見せています。

県内では滑川町や東秩父村など町村部で学校給食の無償化が実現。今年度より坂戸市でも実現しました。また、戸田市、蕨市、加須市のように期限を区切って無償にする自治体も増えています。伊藤県議は、「市町村での広がりをどう考えるか」「市町村格差をなくすために県として財政支援制度を作るべきだ」と質問しました。これに対して日吉亨教育長は「令和4年度には、(議員指摘のほか)県内14市町が学校給食費の無償化を実施し、(その後制度終了)」「令和5年度には、子育て支援の一環として、学校給食費の無償化を新たに実施する市町がある」と報告。しかし、「小中学校等の義務教育諸学校における学校給食の実施を担う市町村は、自主的に判断するべきものと考える」とあくまで県としての支援は拒否しました。

貸し出しタブレット知られてない

今年度から生徒1人1台タブレットが県立高校で始まり、平均購入額は約72000円とのことです。本体価格と補償などを合わせて10万円を超える学校もあります。一方で、特別支援学校高等部では、特別支援教育修学奨励費の対象で公費補助対象となっています。都道府県のうち、24の自治体がタブレットを全額公費負担で購入しています。伊藤県議は、本県も全額公費負担とすべきだと質問。同時に、せめて補助制度を作るべきだと詰め寄りました。教育長は「GIGAスクール構想は、国が全国的に進めているものであり、国による財源措置がなされるべき」と答弁。補助については「経済的理由によりタブレット等の購入が困難な場合に備え、貸出用のタブレットを公費で整備している」と答えました。伊藤県議は、その貸し出しタブレットのことを、保護者も生徒も知らないと厳しく指摘。教育長は昨年はホームページで周知していたが、来年は中学校の面談などでもリーフを活用すると答弁しました。