9月21日、村岡正嗣県議、前原かづえ県議、伊藤初美ふじみ野市議はコロナ感染症治療で奮闘するふじみの救急病院を訪れ、お話をお聞きしました。
ふじみの救急病院はコロナ感染拡大の第一波の波が落ち着いた2020年5月に訪問して以来、2年ぶりとなります。当時はふじみの救急クリニックでしたが、病床数を増やし、現在は病院となっていました。
当時から発熱外来の患者をどんどん受け入れていましたが、病院内に検査機関をつくり、病院内で即、PCR検査の判定を行う体制を整え、最短30分で結果を出す取り組みを行うようになっていました。
例えば腹痛を訴える患者が救急要請を行った場合、コロナ疑いということで、受け入れ先が見つからないことがあります。そうしたときふじみの救急病院ではPCR検査のすぐ隣にCT室も完備しているので、PCR検査とCTを行います。CTの結果、例えば盲腸で手術が必要と診断されると近隣の病院に受け入れを打診していくのですが、PCR検査が陰性という結果をもって受け入れをお願いしていくそうです。
最短30分で結果を出せるところが他の病院との連携において重要なのだと感じました。
感染病床も外から見させていただきました。扉で仕切られたむこうでは防護服を着たスタッフと患者さんが風船バレーをしていました。
「入院するとすぐ薬を投与します。早ければ早いほどいいので、すぐ結果がわかるうちではすぐに治療につなげます。高齢者の場合、身体を動かさないとその後寝たきりになったり、認知症になったりするので、こうして身体を動かしてそれを防でいるのです。なるべく早く退院させ、その後訪問診療を行ってフォローしているので病床の回転率はかなりいい」と院長は話しています。
国は検査診療にかかる診療報酬を引き下げてきました。ふじみの救急病院でも診療報酬が下がったことにより、スタッフを減らさざるをえず、第7波では検査受け入れを絞らざるをえず、予約制を泣く泣く敷きました。
鹿野院長は「診療報酬を絞れば、スタッフを抱えきれず、感染拡大時に対応できなくなります。国は診療報酬を戻すべきです」と訴えます。
また院長は「抗原検査を抜本的に拡充すべき」と言います。
「抗原検査の感度を不安視する声があります。抗原検査よりPCR検査の方が感度がいいのはもちろんです。しかしある程度ウイルス量があれば抗原検査でも陽性となります。例えばいま学校では毎日家で熱を測って登校することになっていますが、それでは不十分です。それと同じように毎日抗原検査を家で行い、陰性のみ登校させる。ウイルスが低い状態では人にうつす可能性は低く、ウイルス量があがれば抗原検査で発見できるので、そしたら保護を行う。そうしてコロナを封じ込めていける。
学校だけでなく、病院や福祉施設、旅行や飲食店でも同じことをやっていけば、経済を回しながら、コロナ封じ込めができる。
全数把握をやめると国は言ったが、結局は保健所がひっ迫したから、その対処法として方針を発表したにすぎない。そうではなくて、言ったように検査を抜本的に拡充すれば抑え込める。いまはウイルスは野放し状態と言っていいと思う」と話しておられました。