党県議団は7月27日、新型コロナウイルス感染症がこれまでにない規模で拡大していることから、申し入れを行い、副知事が対応しました。柳下礼子、村岡正嗣、秋山文和、前原かづえ、守屋裕子県議が参加しました。
県内の医療機関から「発熱外来の患者が急増し、受付終了時刻を待たずに受付を中止せざるを得なくなった」という声が届いていることを紹介し、診療検査・医療機関を広げること、症状がない人がいつでどこでも身近に検査を受けられるようにすること、保健所体制の強化、自宅療養者から「いつまでたってもパルスオキシメーターなどが届かない」との声を紹介し、対応強化などを求めました。
要望の中から【検査について】と【自宅療養者の対応について】副知事から回答をいただき、やり取りしました。
【検査についての要望の回答】
副知事は
医師会と知事の連名で文章を出し、新たに16医療機関が検査を行うとの申請をしてくれました。またこれまで検査を行ってきた378の医療機関が予約枠の拡大を申し出てくださいました。50歳未満で基礎疾患のない有症状者が抗原検査キットを使って診療を受ける前に検査を行い、陽性となった場合、スマホを使って医師の判断を受けられるという制度を整えました。県としては様々な方法により検査体制の強化を行っています。県営の検査センターについては結果や実績を見ていきたいと考えています。
小中学校職員への夏季休業明け検査については地域の実情をふまえ、設置者である市町村が判断・対応していくべきものと考えています。国の基本的対処方針の変更と県の対応の考え方について通知を出しました。いくつかの市町村から問い合わせがきており、検査の実施方法やキットの調達方法など情報提供を行っています。引き続き検査実施を検討する市町村に対し支援を行っていきます。
保育所等の頻回検査について国は感染が拡大している又は高止まりしている地域においてクラスターが多発する場合、地域の実情に応じ、職員への頻回検査を行うとしています。国の補助金をつかって抗原検査キットの購入など、市町村を通じ保育所に通知しています。
と回答しました。
【自宅療養者の対応について】
副知事は
陽性者になった方への連絡、いわゆるファーストタッチですが、大部分の方にはSMSを送信し、携帯電話のない方には電話での連絡を行っています。感染が急拡大するなか、すべての陽性者にもれなく対応するため、SMSや電話での連絡を適切に行っていきたいと考えています」また物資提供について、感染法上、県と市町村が連携して行うこととされています。パルスオキシメーター貸与や食料品の提供を市町村が行うこととしています。市町村にとって有益な事例や情報を提供するなど支援してまいります」と答えました。
その他の要望項目についてしっかり受け止めて参考にさせていただき、第7波から県民の命を守るために引き続き全力をつくして参ります。
と回答しました。
守屋県議は「陽性となった方は不安の中にいます。最低一回は電話で様子を聞くことが必要ではないでしょうか。体制を強化してやってほしい」と重ねて要望しました。
副知事は「もれなくすべての方に連絡を取ることが大事と考えていますが、工夫していきたい」と答えました。
秋山文和県議は「ある特養ホームの元職員から相談を受けた。職員や入所から陽性者が出た。陽性となった入所者を見るため、2人で10日間夜勤をやるという体制が組まれた。非常につらい。労基署に相談しても『ただちに労基法違反とは言えません』と言われ、県に相談しても『体制が組めているのではあれば、それでやってほしい』という答えだったとのことでした。体制が組めないところについては看護師さんを派遣する制度がありますが、内部で無理してシフトを組んでいる実情から、派遣できる看護師をなるべく多く確保し、通常体制が維持できるよう、よく声を聞きとって対応していただきたい」と述べました。
副知事は「実情をよく聞かせていただいて、実情にあった支援をしていきたいと思います」と答えました。
村岡県議は最後に「現場が必ずしもうまく回っているとは限りません。副知事は『実情にあった支援を』とおしゃってくださいましたが、そのためにぜひ声を聞いていただきたい」と述べ、懇談を終了しました。