全てのエッセンシャルワーカーに処遇改善費を

2月9日、党県議団は知事あてに「すべてのエッセンシャルワーカーの処遇改善のために」申し入れを行いました。

柳下礼子県議、村岡正嗣県議、秋山文和県議、前原かづえ県議、秋山もえ県議が出席。

砂川裕紀副知事が応対しました。

申し入れの主な内容は、

コロナ禍で特別な役割を果たしたエッセンシャルワーカーのご苦労に報いるとともに

その人員確保のために、国が一人平均月9000円の処遇改善を行いますが

この処遇改善費の財源確保や拡充、またすべてのエッセンシャルワーカーにいきわたるよう

県の取り組みを求めたものです。

村岡正嗣県議は

保育士の申請締め切りが2月14日ということで、年度末の忙しい中市町村の事務が追い付かず

特に自治体が消極的になっている。として、概算でだしてもいいし、県は柔軟に対応する旨

文書で、市町村に知らせてほしい。

また、保育士の中で公立の保育士には処遇改善を行わないという自治体があるとして

きちんと処遇改善が行われるよう、申請状況を把握してほしい。

などと、党市議からの要望などを語りました。

砂川副知事は

市町村が、大変な時期であることはよくわかっている。

なるべく具体的に情報提供すると答えました。

 

要望書全文は以下の通り

埼玉県知事 大野元裕 様

 

2022年2月9日

日本共産党埼玉県議会議員団

団長 柳下礼子

 

全てのエッセンシャルワーカーの処遇改善のために

 

新型コロナウイルス感染症第6波の中で、看護師など医療関係者はもちろん、障害者施設職員や保育士などエッセンシャルワーカーは特別な奮闘を余儀なくされています。オミクロン株の特性から子どもの感染者が激増し、障害者施設や保育所で、感染者があいつぎ濃厚接触者や接触者の検査などの対応で職員が疲弊しきっているそうです。

このようなエッセンシャルワーカーのご苦労に報い、人員を確保するために政府はエッセンシャルワーカーのための処遇改善臨時交付金制度の実施を決定しました。保育士・介護士など一人当たり平均9000円という非常に不十分な処遇改善費ではありますが、全てのエッセンシャルワーカーに行き渡らせるために、県や市町村が全力で取り組む必要があります。

保育・放課後児童支援員の処遇改善については、すでに内閣府は2月21日、県は2月14日締め切りとして申請手続き詳細が通知されています。市町村では、この手続きをめぐって混乱も生じており、ぜひ県の丁寧な支援が求められます。一つは、締め切りが早く、手続きが追い付かないために、議会への条例改正及び補正予算提出が間に合わないなど、市町村の中から困惑の声が上がっていることです。中には、保育士などの手続きが煩雑なために、民間保育士の処遇改善は進めても公立はあきらめるというなどという傾向も生じています。もう一つは、書類が煩雑なために、自治体といえども、制度理解が十分ではないという問題です。小規模な民間施設ではさらに問題は深刻です。

なお、介護・障害者施設職員、看護師など医療職、幼稚園教諭などは、未だ国からの正式な通知も届かず、手続きはこれから始めることになります。手続きに遅れが生じたとしても、必ず、最終的には全ての対象者の処遇改善が図られるよう、丁寧な取り組みが求められます。

また、3%=平均にして9000円の処遇改善では、産業全体の水準に追いつくことなど到底できないこと。9月までは補助制度、それ以降は交付税措置という不安定な財源措置では、現場は基本給への上乗せを決断しがたいこと。一時保育や延長保育などの保育士が対象とされていないことなど、現場からは問題が多数指摘されています。改めて、国に対して制度の拡充を強く申し入れるべきです。

以下、具体的に申し入れます。

 

一、保育士・放課後支援員の申請手続きについて、

①県が示した2月14日の申請締め切りについては柔軟に対応すること。またその旨を文書で通知すること。

②申請金額は概算での申請も可とすることを周知すること

③市町村や施設に対し丁寧に相談に応じること。

④申請状況をつかみ、公立や小規模施設など取りこぼしのないよう全力をあげること。

一、そのほかの職種のエッセンシャルワーカーについても、申請状況もつかみ、100%の処遇改善を目指し全力をあげること。

一、国に対し、以下の内容を申し入れること

①処遇改善費を大幅に引き上げること

②補助制度や交付税措置ではなく、恒久的に基本給上乗せできる財源措置を行うこと。

③同じ職場で差別が生まれないよう、職種を大幅に拡大すること。

 

以上