誰一人取り残さない社会を――埼玉県立の社会福祉施設である嵐山郷視察

5月6日、村岡県議、前原県議、守屋県議、秋山もえ県議は、重度知的障害や心身障害のある方が利用される埼玉県立の社会福祉施設である嵐山郷を訪問し、施設の方から感染対策を行いながらお話をお聞きしました。

 

到着すると芝生のみどりや木々など広大な敷地が広がっていました。東京ドーム4つ分があるそうです。

【公的施設としての役割】

現在388人の方が入所しており、ほぼ満床とのこと。「年齢は20代から80代の方で平均年齢は52歳。この施設は重度の障害がある方を受け入れており、職員配置は国の基準の1.25倍の配置数にしています。」「『誰一人取り残さない社会を』をモットーに取り組んでいます」とのお話がありました。

障害者入所施設は県内でも求められており、待機者もたくさんいます。特に重度の障害を抱えていたり、医療的ケアが必要だったりする方のご家族は、自分がいなくなったらどうなってしまうのかと不安を抱えています。

嵐山郷は民間の施設では受け入れ困難な方も含めて受け入れており、公的施設の役割が発揮されています。

【コロナの対策と影響】

コロナ禍の下で、職員はもちろん、出入りの業者もすべて検温と消毒をしてもらっている。また短期入所、家族の面会、ボランティア、入所者の外での行事(ドライブのみ、施設内の散歩は実施)、地域の方を含めての夏祭りは中止しているとのこと。県が行っている障害者施設職員へのPCR検査も受け、今のところ陽性者はゼロとのこと。実習生の受け入れも絞らざるを得ないとのこと。職員さんにとっても、ご家族にとっても、ご本人にとっても楽しみを奪われたり、窮屈な生活になったり、感染拡大させないと緊張した日々を送っているのだと実感しました。

 

体育館はコロナ以前はイベントや運動で使っていたとのことですが、「現在はマスク、消毒薬、手袋などの感染防止グッズの保管場所となっており、使用できない。昨年4月ごろのマスクや消毒薬などが手に入りずらくなったときは、「福祉施設は大変だろう」と支援してくださる方がいて助かった」というお話もお聞きしました。

お話をお聞きした管理棟の1階には利用者さんが作成した作品が展示されており、購入できました。

コロナを受け、イベントに出店して販売していた作品がイベント中止によって売れなくなったとのこと。「販路がなくて困っている」「インターネットを使った販売も今後考えていく」というお話もお聞きしました。