文化芸術の灯を守って―劇団の方と懇談

11月17日、村岡県議、前原県議が学校公演などを行っている劇団の方からお話をお聞きしました。

学校公演は今年7月まではすべてキャンセルになりました。9月以降は徐々に入ってくるようになりました。学校からはキャンセルするにあたって「キャンセル料は?」と聞かれますが、もらえません。

学校公演は1年前に公演を決めて、様々な手配をしていきます。照明や音響などは外部にお願いしていて、学校公演がキャンセルになったとしても役者や外部スタッフにも支払いをしないといけません。しかしキャンセル料はもらえないので、全部劇団の持ち出しになります。

学校公演は通常学年ごとに集めて公演を行っていたので、1校につき2~3回の公演でしたが、現在は密を避けるということで、細かい単位にわけて公演をしている関係で移動も入れて2~3か月かかります。その分費用もかさんでいます。

広島で1校から依頼がありました。広島まで大道具、小道具を乗せていく4tトラックと2tトラック、移動代を少しでも安くするために全スタッフは車で移動。広島までだと1日ではいけないので、そうしたすべての宿泊料がかかります。1校だけだと赤字がでるのではないかと劇団内でも議論になりました。しかし、来てほしいという学校の想いにこたえようと公演を決意。学校側も単価を引き上げてくれるなど努力してくれましたが、結局数10万の赤字になりました。

それでも子どもたちは本当に喜んでくれて、元気をもらっています。文化芸術はなくても生きていいけますが、文化芸術から生きるエネルギーをもらうということはあると思います。学校公演のあと子どもたちの感想文を学校側もらいますが、「迫力がすごかった」「もっとみていたかった」などカラフルな絵付きで描かれていました。

給料制の劇団は雇用調整助成金をつかったところもあるようですが、足りない。

俳優さんもバイトがなくなって、緊急小口融資や持続化給付金を申請したという方もいます。

うちはクラウドファンディングを行い、幸い目標を達成し、前期の赤字分をカバーすることができましたが、コロナがいつまで続くかわからない中、不安でいっぱいです。このままでは文化芸術の灯は消えてしまう。文化芸術の灯を守ってほしいと話されていました。