給食事業者の休業対策補助、周知徹底を 指定管理事業者の利用料収入減に対策を 守屋県議一般質問③

6月22日、守屋裕子県議は一般質問を行いコロナ禍による休校や休業で損失を受けた給食事業者・指定管理事業者への補償、芸術・文化活動への支援について取り上げました。

売り上げの8割を失った給食事業者に補助を

埼玉県教委は政府の「全国一律休校要請」を受け、2月28日付通知で「学校における給食の支給は行わない」と市町村教委に通知し、給食が中止され、食材が急にキャンセルとなりました。県内のあるみそ生産納入業者は休校要請によって売り上げの8割を失いました。

国は「学校臨時休業対策費補助金」を創設、3月2日から春休み前までの「事業者に対して既に発注されていた食材にかかる違約金等」が支払われることになりました。この補助は、埼玉県学校給食会を通じて補助されたことから、制度があること自体を知らないという業者も多く、「申請しようとしたときにはもう期限が過ぎってしまっていた」という声があります。補助の2次募集が行われていることから、守屋県議は、県教委も、学校給食会任せとせず、周知徹底するよう求めました。高田直芳教育長は、「県では補助金の積極的な活用含め、食材納入業者に丁寧に対応するよう市町村に促してきた。2次募集についても、食材納入業者の支援に有効な情報を提供する」と答弁しました。

芸術劇場・子ども動物園の指定管理者に減収補填を

県営公園やさいたま芸術劇場など県営施設の休業・休館により、指定管理事業者は利用料収入が激減しました。子ども動物自然公園など休業中も維持管理費がかかる施設は深刻です。守屋県議は「指定管理者が資金ショートするなどの事態はないのか。また指定管理料については当然契約通りの支払いがされると思いますが、利用料金収入の減少についても補填すべき」と質問。企画財政部長は「利用料金制度を導入している45施設を調査。資金不足により施設の運営に支障が出る事業者はない」「利用料金収入減については、収支状況を6月5日づけで照会している。指定管理者による施設運営に支障がでないようしっかり対応する」と答弁しました。

危機に瀕する文化芸術活動に独自支援を

新型コロナウイルスに関わる自粛要請で、文化・芸術が深刻な打撃を受けています。川越市在住のサックス奏者は、演奏会やレッスンで月30万円ほどの収入のある方ですが、自粛の中で収入を失い、今も、仕事がなく先の見通しがいっさいないといいます。収入も低く、けいこの場の確保にも苦労し、アルバイトをしながら文化・芸術活動を続ける方たちにはさらに一層の財政的支援が必要です。

守屋県議は、愛知県の独自支援制度を例に「国の2次補正で芸術家・フリーランスへの上限150万円の支援金も決定されたが、国の支援金給付に全力を挙げるとともに、埼玉県も、県文化芸術応援金制度を創設し、文化・芸術活動の支援について強めるべき」と質問。

知事は「コロナ感染症の拡大により、活動の機会を奪われた文化・芸術活動に携わる方の苦境は私も十分認識している」として、県の中小企業・個人事業主支援金がプロ芸術家も対象としていると答弁しました。また全国知事会を通じて文化芸術関係者への支援を強く要望してきたことから、国の第2次補正予算によって最大150万円の給付が決まったとし、「まずは国、県の様々な支援金を活用し、周知徹底する」と答弁しました。