9月定例会をふりかえって

9月11日、党県議団は以下のような団長談話を発表しました。

 

2019年10月11日

日本共産党埼玉県議会議員団

団長  柳下 礼子

 

9月定例会を振り返って

 

一、今定例会には、参議院補欠選挙や豚コレラ対策のための「令和元年度埼玉県一般会計補正予算」はじめ、17件の知事提出議案と、13件の議員提出議案が可決されたが、党県議団はいずれの議案にも賛成をした。

一、大野元裕新知事に対する一般質問を、秋山文和県議が行い、政治姿勢や豚コレラ対策などについて質した。

知事の政治姿勢について、令和元年度の県政世論調査で暮らしが「苦しくなった」という回答が増加していることなどを取り上げ、知事は「若年層も格差の拡大は深刻な状況」として、県民の意見を広く聞く姿勢を強調した。また、秋山県議は、所沢米軍通信基地への横田基地からの土砂搬入問題にかかわり日米地位協定の見直しを国に求めるよう要求した。知事は「ドイツやイタリアなどの地位協定には国内法の適用や立ち入り権が明記されているなど、我が国の地位協定とは大きな違いがある」として、国に対して日米地位協定の見直しを働きかけていくと答弁した。

一、県内養豚場で豚コレラの感染が確認されたもとで、秋山県議は、豚コレラ対策を強く一般質問で求めた。豚が殺処分となった農家に対する国の補償までのつなぎ融資など、支援策を求め、知事は「つなぎ融資や経営再建に向けた資金の利子補給等を柱とする補正予算を、提案する」と答えた。また、野生イノシシによる感染媒介が疑われており、防護柵への助成制度について、農家負担をなくすための県独自支援を秋山県議が求めた。知事は補正予算に、防護柵の設置に係わる農家負担を減少させるための措置を盛り込むと答弁した。秋山県議は「ワクチン接種は広域的に行うべき。また、県としてワクチンによって食肉に影響がないことをキャンペーンし、風評被害を防ぐべきだ」と求め、知事は「県産豚肉への風評被害を考慮すると、ワクチンは全国一律でやってもらいたいという農家の声を伝えた」と答弁した。また風評被害を防ぐための消費者啓発対策を補正予算に盛り込んだと述べた。

質問に先立ち、党県議団は埼玉県農民連とともに、緊急申し入れや秩父市・小鹿野町へのヒアリングを行っており、こうした取り組みが一般質問に生かされた。

一、秋山県議は、知事が選挙公約で児童相談所の増設に触れていることから、児相の管轄区域を分割すること、人口20万人以上の都市への設置。さらに越谷市や川越市など中核市としての児相設置の支援を求めた。知事は「不退転の決意をもって、職員の確保と新たな児童相談所の設置に全力で取り組む」と表明した。

一、議員提出議案として「12月23日を『平成の日』と定め、国民の祝日とすることを求める意見書」(案)が自民党より提出された。これは上皇の誕生日である12月23日が祝日ではなくなったことに関連して、国民の祝日として定着していることから、「あいつぐ自然災害などにより平穏な日々の尊さが国民の心に刻まれた平成の時代を顧みる日として」祝日にすることを求めるものである。当初案には、「上皇陛下への敬意を表する日としても」という文言が入っていたため、党県議団はその削除を求め、修正が成立したので、賛成した。    県民会議は「上皇の誕生日を祝う日を設けることは象徴や権威の二重構造となるという議論もあり時期尚早」として反対したが、県民会議と民主フォーラムの反対で可決した。

一、県民会議の女性県議の妊娠をきっかけに、議員の欠席事由に出産や育児・家族の看護または介護を含める会議規則の変更議案が全会一致で可決された。

一、日高市高麗本郷のメガソーラー計画中止を求める請願が自民党の紹介で提出され、全会派一致で採択された。党県議団は、繰り返し現地視察も行い一般質問でも、太陽光発電施設による乱開発の規制を求めていることから賛成した。

一、「県庁舎建替え等検討特別委員会」が開かれ、村岡正嗣県議が参加し、県庁舎内の視察を行い、審査した。次回は12月定例会で行う。決算特別委員会が立ちあがり、秋山もえ県議が参加した。決算委員会は今後閉会中審査を行う。

 

 

以上