秋山もえ県議の6月定例会本会議質問②

6月24日秋山もえ県議が一般質問を行いました。

この中で、秋山県議は県立児玉・飯能南高校の廃止計画や、県立ろう学園の増設などを取り上げました。

6月19日県教委は、『魅力ある県立高校づくり方針』にもとづいて、第1期実施方策(案)として県立児玉高校と飯能南高校の廃止計画を決定しました。

世界選手権金メダル選手を育成した高校―魅力づくりの名のもと廃止?

廃校の対象とされる児玉高校は2021年に創立100周年を迎える伝統校です。体育コース出身の柔道選手は世界選手権で繰り返し金メダルを獲得しています。また飯能南高校は西武池袋元加治(もとかじ)駅から徒歩22分という立地にありながら新入生定員200人中欠員はわずかです。

本庄・飯能両市より直ちに反発が

2校の廃止が明らかになると、地元からただちに反発の声が上がりました。25日には、本庄市議会で、統廃合についての慎重審議を求める意見書が可決されました。飯能市議会では、今回の統廃合計画中止を求める決議が可決され、それを受けて大久保飯能市長と今井市教育長連名による中止の意見書が、県教委に提出されています。とりわけこの意見書には「県教育委員会はこれまで両校の統合並びに新校設置に係る本市との具体的な協議や調整等の一切の手順を怠った上、このたびのあまりにも唐突な告知は、県との強固な連携により地方創生を推進する本市並びに市民感情を軽視するものであり、一方的かつ強硬に推し進める当局の対応は極めて遺憾である」と県教委の姿勢を厳しく批判しています。

秋山県議は、この批判に対して教育長に説明と猛省を求めました。教育長は「2017年度から1学年5学級以下の学級規模の県立高校が所在する市町の教育委員会、首長部局を訪問」「丁寧に対応してきた」とし、「第1期(案)の対象となったことが唐突と受け止められた」と無反省な答弁でした。

独自の少人数学級制度で県立高校廃止は必要ない

秋山県議は、県として独自の少人数学級制度を採り入れ、教員を増やせば、高等学校の廃止をする必要はないと提案し、厳しい批判の声に応え、このたびの統廃合計画を撤回すべきと求めましたが、教育長は、国がきめた定数以上の教員加配はしないという前提にたち「1校あたりの学級数、生徒数が小さくなることにより、教員の配置状況がなかなか難しくなること、教育活動を大人数で構成していくことが難しくなる」として、両校の廃止計画を進めていくと答弁しました。

愛知県なみに県立ろう学園増設を

聴覚障害のある子どもたちが、社会的自立や、就業するうえで大きな役割を果たしているのが県立ろう学園です。支援が身近で受けられるようにするためにも、県内2校では足りません。大宮ろう学園は、在校生183名。全国で4番目のマンモス校です。埼玉県と同規模の人口を有する愛知県には、県立ろう学園が5つあります。秋山県議は、同様に増設すべきと求めましたが、教育長は知的障害特別支援学校の過密緩和が喫緊の課題として「困難」と答弁しました。

 手話通訳士の加配、UDトーク導入を

また、聴覚障害の教員が、2校とも1割を超えている現状から、手話通訳士を1名から、2名へ加配すること、また、言語を文字化できるシステム「UDトーク」の導入も求めました。教育長は手話通訳士の「県単独加配は困難」と答弁。一方UDトークは「コミュニケーションツールとして有効。検討していく」と答弁しました。