前原県議一般質問②ーホンダ狭山工場閉鎖、県が狭山市との影響調査約束

12月12日、前原かづえ県議は本会議一般質問で、ホンダ狭山工場の閉鎖、医師不足解消のための総合診療医育成について質問しました。

 

ホンダは狭山撤退ではなく、発展的活用を

10月4日、ホンダ狭山工場の閉鎖が公表されました。従業員の雇用は確保すると発表されていますが、「寄居には狭山の4600人もの受け入れは不可能だ」など従業員には不安が広がっています。

前原県議は、県に対して、狭山市と協力してホンダ閉鎖の影響調査を要求。産業労働部長は「狭山市の製造品出荷額は約9343億円と県内第2位の額であります。このうち輸送機械の割合は約6割となっており」「この輸送機械の大宗を占めるのがホンダ狭山工場や関連企業によるもの」「本県経済にとって大きな影響を及ぼしていることは間違いないこと」であると答弁しました。

 

狭山市と合同で関連20社を訪問

また部長は「このたびの本田技研工業株式会社の発表以来、県としても情報の把握に努めてまいりましたが、現在のところ具体的内容については明らかにされて」いないと答弁。その上で「地域経済に与える影響を把握するために、まずは狭山市とともに市内に立地するホンダ関連企業約20社を合同で訪問することとし、11月末から開始した」と、明らかにしました。

 

ホンダ内部留保は国内第3位

前原県議は、「ホンダは中国市場が好調で、内部留保は国内第3位」と指摘しました。「雇用を守るため、狭山撤退ではなく、発展的に活用すべきとホンダに求めてほしい」と知事に迫りました。

知事は「狭山工場活用を期待している」「ホンダが今般の計画をどのように実施されるか把握したうえで、地元狭山市や商工団体とともに具体的に対応」していくと答弁しました。

このやり取りは、翌日の日経新聞にも掲載されました。

 

総合診療専門医研修地域、秩父から北部・利根地域などに拡大を

急速な高齢化をむかえる埼玉県にとって、専門を超えた総合的な診療能力を有する総合診療医の必要性が増しています。総合診療専門医の認定には、6か月間僻地・過疎地、医療資源の乏しい地域などでの研修が、日本専門医機構により条件とされています。埼玉県の場合、秩父地域のみが指定されています。

前原県議は、秩父地域には研修プログラムを実施できる病院が少なく、地域が狭いため、研修生の応募も少ないと指摘しました。そして総合診療専門医育成のために、北部や利根・川越比企医療圏を、研修プログラムにおける「医療資源の乏しい地域」として認めるよう、日本専門医機構に強く働き掛けるよう知事に要請しました。

 

総合診療専門医、知事自身「申し入れる」と約束

知事は、研修プログラムが秩父地域から広がれば、研修先が5か所から13か所になることを公表。県総合医局機構として専門医機構に対し要望を行ってきたが、回答がないとして「このまま状況が改善されない場合には、私自ら国に申し入れをしなければならない」と答弁しました。