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知事追加提出議案に対する山川すみえ議員の質疑

(2009年3月4日)

Q 山川すみえ議員

 日本共産党を代表して、第77号議案、埼玉県一般会計補正予算に対する質疑を行います。
 まず初めに、ふるさと雇用再生基金事業について知事にお伺いいたします。
 深刻な雇用情勢に対応して、継続的な雇用機会を創出するこの事業ですが、我が党議員団は、去る2月27日の本会議でも、厚生労働省発表の3月までの雇い止め予測数が全国で15万人であるのに対して、派遣、請負などの業界団体自身は、雇い止め予測数を40万人としていることを示して、基金の初年度に集中した活用など積極的な事業を求めてまいりました。これに対して知事は、「極力前倒しをする」こう約束してくださいました。
 しかし、知事が提出された来年度予算は、ふるさと再生事業で11億8,639万円というものです。54億円の基金の20パーセント強という数字です。
 そこで、知事にお伺いしますが、このような低い金額にとどまった理由を御説明ください。また、4月以降、予想を超えた失業者が生まれる可能性が大だと私たちは考えております。その際には、当然大幅な補正を組み、基金を積極的に活用していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
 続いて、緊急雇用創出事業について教育長にお尋ねいたします。
 ネット上の見守り活動推進事業ですが、ネットいじめの未然防止や早期発見、早期対応を図る目的から、県内中学、高校の学校裏サイトなどの監視や削除依頼を行う担当者を新たに配置するというもので、本県の中学生の自殺事件などを思い起こしても、大変重要な事業だと考えます。この事業で雇用する人数は延べで6人、つまり実人数3人とのことですが、全中学校、高校の監視としてのこの人員数の根拠をお答えください。学校裏サイトや掲示板は、中学校、高等学校、どの学校にも広がっている可能性があり、これらすべてをカバーするためには、更なる人員体制が必要となってくると思われます。状況に応じて人員を拡充するお考えはおありでしょうか。
 また、緊急雇用創出事業の雇用は、6か月以内の緊急雇用となっていますが、監視事業そのものは短期間で終了できるとは考えられません。1年後、また基金事業終了後、この監視事業の見通しはどうなるのでしょうか。教育長、御説明ください。以上です。

 

A 上田清司知事

 山川すみえ議員にお答えをいたします。
 平成二十一年度一般会計補正予算についての中で、ふるさと雇用再生基金事業は大幅に補正を組み、前倒しで使うべきとのお尋ねでありますが、緊急雇用創出基金事業では前倒しができますので、三年間分を五、四、一ぐらいの割合で前倒しをしたい、このように思っておりますが、ふるさと雇用再生基金事業は一年以上継続して雇用を確保するためのものでございますので、三年間の事業ということになると年間十八億ぐらいをめどにするべきだと考え、県と市町村との割合をおおむね一対一にしておりまして、県の事業は八億円積み上げておりますが、まだ時間がなかったこともあり、市町村はまだ四億までしか積み上がっておりませんので、正直ベースの数字を出しておりますので、ややまだ弱いということでございますが、もちろん後ほど積み上げて、目いっぱい基金は活用して雇用の拡大につなげたいと思っております。
 また、予測を超える速度で経済情勢が変化する中で、今後更に雇用情勢が大幅に悪くなることも考えられます。御指摘のとおりだと思います。補正予算については、状況に応じて適切に対応したいと考えております。
 以上です。

 

A 島村和男教育長

 ネット上の見守り活動推進事業についてお答えを申し上げます。
 まず、監視する人数の根拠でありますが、監視活動につきましては、県内すべての中学、高校、583校の非公式サイトなどについて、2週間に1回程度監視を行うことが必要というふうに考えております。このことから、1校当たりの監視時間を約20分と想定して、必要な人員数を3人と算定をいたしました。
 なお、今回のネット監視の具体的な方法といたしましては、監視員が学校名などのキーワードから検索するほか、生徒や一般の方々からのメールなどによる情報提供を基に検索する方法を考えております。
 次に、状況に応じて監視する人数を拡充するかということでありますが、監視する人数につきましては、先ほども申した考え方でございますが、算定の考え方を申しましたが、人数の拡充につきましては、事業実施後の状況によりまして検討をしてまいります。
 また、1年後又は基金事業終了後に、この監視事業の見通しはどうなのかということでございますが、現在25パーセントの学校で自主的に監視活動を行っているというような状況がございます。でありますので、将来的には、すべての学校がPTAとかボランティアなどと連携をしまして、自主的な監視活動ができることが望ましいというふうに考えております。したがいまして、県といたしましては、こうした各学校での取組が積極的に推進されるように、保護者の啓発とか情報提供に努めますとともに、1年後もしくは基金事業終了後の監視活動の実施についても検討してまいりたいと思っております。

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