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急施議案に対する質疑

(09年2月議会)

 

◆県土都市整備委員会における山川すみえ議員の質疑

 

山川すみえ委員

1 道路・街路・河川事業は77億円強の補正予算を要求しているが、実施する事業の継続、新規の内訳はどうなっているのか。
2 本庄早稲田駅周辺土地区画整理事業の計画面積が64.6ヘクタールに縮小されている理由について、県はどのような説明を都市再生機構から受けているのか。
3 企業からさまざまな引き合いがあったとの説明が知事からあったが、どのような企業なのか。
4 地権者が中心となって特定目的会社を設立し、大型商業施設の誘致を図る計画とのことだが、進出する企業との交渉状況はどうなっているのか。また、本庄旧市街地の商店街は大きな打撃を受けると思うが、県や本庄市はどのような対策を考えているのか。

 

県土整備総務課長

1 今回の補正予算では、工区の延長、箇所の増加はあるものの、まるまるの新規はない。

 

市街地整備課長

2 都市再生機構は、平成25年度末に事業を完了させる必要があり、事業を早期に完了させるため、区域を縮小したと聞いている。
3 企業の引き合いはあるが、微妙な問題であり現段階では公表は差し控えたい。
4 仮換地指定後に、地権者で組合等を結成し、進出企業と対応すると聞いている。また、本庄早稲田駅周辺と本庄駅北口地区の旧市街地の二箇所を拠点都市として位置付けしている。本庄駅北口では、駅北口まちづくり研究会を立ち上げ、中心市街地の活性化を検討している。県も支援していきたい。

 

山川委員

1 継続事業ということは、入札は行わないのか。
2 本庄早稲田駅周辺土地区画整理事業について、現在の経済情勢下において地元の機運はどのようになっているのか。
 また、旧市街地についても均衡あるまちづくりにご尽力いただきたい。(要望)

 

県土整備総務課長

1 すでに動いている現場もあるが、新たに発注するものについては、その都度、入札を行っていく。

 

市街地整備課長

2 企業と組合との話し合いについては、これから具体的に詰めていくということであり、その先については把握していない。また、本庄駅北口については、県としても支援していきたい。

 

〈討論〉

 

山川委員

 本庄新都心土地区画整理事業について、債務負担行為補正として限度額1億円の設定が含まれていることから反対する。我が党は、この土地区画整理事業を中心とした本庄地方拠点都市整備事業に対しては、過大な企業誘致型の開発計画を批判し、農業と調和の取れた開発に見直すよう求めてきたところである。現在の厳しい経済情勢から考えると、進出する企業は本当にあるのか。仮に進出したとしても、中心市街地の商店街が壊滅的な打撃を受ける恐れがあり、極めてリスクの大きい事業であると言わざるを得ず、反対する。

 

◆福祉保健医療委員会における柳下礼子議員の質疑

 

<福祉部関係>

 

柳下礼子委員

 介護福祉士等修学資金貸付事業費補助について、今年の4月から介護報酬が3%引き上げられるとのことだが、それが働いている人たちの給料にすぐに反映するかが問題である。修学資金の貸付けを行うのは結構だが、介護現場では、労働条件がきつくて、賃金が安いということで、一生懸命やっている人たちが燃え尽きて、辞めてしまう。若い人だけが残っていく状況で、今介護の質が非常に問われている。辞めていく人たちの勤務年数の状況はどうか。

 

介護保険課長

 介護職員の勤務年数について、具体的な数字は把握していないが、国のデータによると、勤務年数1年未満の離職者の割合は39%となっている。今回の介護報酬の改定では、勤務年数の長い人の割合が高いところに加算できることになったため、事業者においても定着を図る努力をしてくるものと考えている。県としても、加算をとれるよう事業者に対して助言・指導していきたい。

 

柳下委員

 県内で引き続き5年間、福祉・介護の職に就いた場合は返還を免除するとのことだが、5年間にした根拠は何か。

 

社会福祉課長

 この修学資金は、国の制度であり、5年間という期間は、国の制度設計の中で全国一律に定められているものである。

 

柳下委員

 国は、介護保険に問題があるから、ここでやっと介護報酬を引き上げることにした。介護報酬を引き上げるということは、利用料金の上昇につながるものである。そのため、利用が手控えられることにより、事業者は経営が厳しくなり、収入が減っていくという問題が生じてくる。制度を作ることは構わないが、本体のところをしっかりしておかないと、いくら人材を送り込んでも辞めてしまうことになる。5年間という期間、本当に勤められるのか疑問である。国の制度だからというのでは、説明にならない。5年間の理由をどう認識しているのか。

 

社会福祉課長

 介護福祉士等への修学資金の貸付事業は、過去においても国庫補助を受けて実施していた。これまでの貸付制度では、猶予期間は7年であった。平成16年度当時は、人材不足が発生していなかったため、貸付制度を休止していたが、今回、人材不足が顕在化する中で制度改正があり、猶予期間を7年から5年に短縮して貸し付けるものである。この制度を利用して、多くの人たちに県内施設で働いていただきたいと考えており、2年間短縮されたことは評価している。

 

柳下委員

 障害者自立支援対策臨時特例基金について、「臨時」ということで、平成23年度まで延長・積み増しされることになるが、障害者自立支援法で月額制のものが日額制になったなどいろいろと問題が起きており、施設の経営も大変になっている。今回、新規に福祉人材確保分というものが入っているが、「臨時」として延長された背景はどのようなものか。また、今回の基金の特徴は何か。

 

障害者福祉課長

 障害者自立支援法は、平成18年に施行されてから利用者負担や日額制などの課題が生じた。このため、平成18年度の補正予算で39億円の基金を設け、平成20年度まで様々な事業者支援等を行ってきた。その意味で「臨時」ということである。一定の成果を収めているところであるが、引き続き経営安定化や、建物の修繕、備品の購入等に対する助成の希望が強く出されており、平成23年度までに延長されることになった。なお、障害者自立支援法施行前の旧体型の施設等は、平成23年度までに新体系に移行することになっており、「臨時」という名称になったものと考える。
 今回の基金の特徴については、引き続き、障害者自立支援法施行前の収入の90%保障を継続するほか、新体系に移行した事業所に対して、新たな補助制度を導入することとしている。また、障害福祉分以外に、福祉人材確保対策として新たに基金を積み立てることなどが特徴である。

 

柳下委員

 子育て支援特別対策事業費について、新聞等でも取り上げられているが、雇用問題が大変深刻になっている。女性も働かなければならない状況であり、待機児童が大きな社会問題となっている。本県における待機児童の現状はどうなっているのか。
 また、「保育の質の向上のための研修事業」とあるが、ハッピースマイルの問題があったように、今、保育の質が大きな問題になっている。これによってどのような行政効果があると考えているのか。

 

子育て支援課長

 待機児童数については、毎年4月1日現在で把握している。ここ5年間減少傾向にあったが、本年4月の入所申込の動向をいくつかの市町村に確認したところ、昨年度の同時期に比べて申込者はかなり増えていると聞いている。年齢ごとの申込状況の詳細までは把握していないが、待機児童は増える傾向にあると予測している。
 また、「保育の質の向上のための研修事業」については、保育の量だけでなく、質の向上を図るため、保育所の資質向上を目指すものである。来年度から保育所の質の向上のための国の指針なども改定され、中身が充実することから、それに対応するために県や市町村が実施する様々な保育内容向上のための研修事業に活用することを想定している。

 

柳下委員

 平成20年4月1日現在の待機児童数は、1,216人で都市部が多くなっている。特に0〜2歳児は預けるところがないという問題がある。公立保育園においても延長保育をやったり頑張っていると思う。ハッピースマイルの問題を考えると、公立の果たす役割もある。保育の質を高めるということで、公立保育園でも保健師を置いているところもある。子どもの発達にかかわる問題についての研修の機会、人員の確保などが必要である。この予算で対応できるのか。

 

子育て支援課長

 県や市町村が実施する研修事業のほか、外部の研修に参加する場合も対象となる。様々な形の研修事業を充実させて、保育の質を高めていきたい。

 

柳下委員

 待機児童数を正確に調査する必要があるのではないか。

 

子育て支援課長

 待機児童数は、全国一律に毎年4月1日現在で把握している。また、中間として10月1日現在でも把握しており、定期的に年2回把握している。

 

<保健医療部・病院局関係>

 

柳下委員

1 妊婦健康診査の回数を増やすことを主張してきたので、今回、14回に増えたことは、大変良かったと思っている。市町村では、現時点で健診の回数を14回にしているところ、5回のままのところなど対応が様々だと思うが、市町村の現状について説明してもらいたい。
2 基金が平成22年度で終了になるが、妊婦健康診査を14回に増やしたことは、その後も続けていかないと意味がない。国への働き掛けはもちろんであるが、国がやらなければ県がやることも含めて、14回の健診を続けていく決意を聞かせてもらいたい。

 

健康づくり支援課長

1 現在の市町村の妊婦健康診査の状況であるが、基本の5回に上乗せしている市町村は、まず桶川市が第2子からになるが、9回上乗せして14回実施している。その他、三芳町がプラス2回、ときがわ町がプラス5回、秩父市は年齢制限等があるがプラス2回を上乗せしている。合計4市町が上乗せして実施している。
2 昨年12月に国に対して基金の継続を要望したところであり、今後とも国に対して働き掛けを行っていく予定である。今後は、14回の妊婦健康診査の実施について各市町村を支援するとともに、その実施状況を見ながら県としての対応を検討していきたい。

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