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知事提出議案及び請願に対する山川すみえ議員の討論

2008年10月10日

 

 日本共産党議員団を代表しまして第109号議案「平成20年度埼玉県流域下水道事業特別会計補正予算(第1号)」に対する反対討論及び議請第8号「消費税の増税を行わないよう求めることについて」委員長報告に反対し、採択を求める討論を行います。

 まず、第109号議案は、荒川上流及び市野川流域下水道維持管理を包括委託するために平成21年度から23年度までの3年間にわたり11億9,100万円を限度額に債務負担行為を設定するものです。

 同流域下水道の維持・管理については、平成18年度から今年度まで試行的に包括的民間委託が行われてきました。業務監視や法定検査等を除いて維持・管理業務のすべてを試行期間の終了と総括を待たずに民間事業者に包括的に委託することは、安全で安定的な下水処理という公共性の維持の面や、施設の維持・管理に関する専門的な知識と技術をもった県職員を継続的に確保するという面及び危機管理状況が2年間で63回もある状況のなかでは危機管理の面からいっても問題が多く、包括的民間委託はなじまないものと考えます。

 流域下水道終末処理場等の維持・管理については直営を原則として、安全で安定的な維持・管理に努めるべきであります。

 以上の理由から第109号議案には反対です。

 次に、議請第8号については審査結果は不採択ですが、わが党は採択を主張致します。

 委員長報告は不採択の理由を、「少子高齢社会の進展のなか、徹底的な行財政改革を行っても、なお必要とされる社会共通の費用については、国民が広く公平に負担を分かち合う必要がある。安定的な歳入構造の確立に向けて、どのような負担を求めることが適当かといった検討も含め、税体系全体の抜本的改革を議論していく必要がある」ためとしています。

 しかし、消費税は「国民が広く負担を分かち合う」どころか、低所得者ほど負担が重い最悪の不公平税制です。少子高齢社会が進展するなか社会共通の費用を消費税でまかなうということになれば、消費税の際限のない増税に道を開くことになるのではないでしょうか。

 請願理由でも述べられているように、消費税が導入されたときも、5%に引き上げられたときも、「社会保障のため」とか「国の財源が大変」といった理由が流布されましたが、医療や年金など社会保障は充実どころか改悪される一方、国の赤字も膨らむばかりではありませんか。この間、後期高齢者医療制度で年金者に負担が押し付けられました。
 ところが、この間、資本金10億円以上の大企業と大株主などの大資産家には、年間7兆円もの減税がおこなわれてきました。バブル期の1・7倍の利益をあげている大企業は大減税が実施されたため払った税金は横ばいで、世界一の自動車企業となったトヨタは、バブル期に比べて経常利益は2・2倍も増えているのに、払った税金は逆に8割に減っているのであります。大手13の銀行に至っては、申告所得に対して払った税金はわずか4%に過ぎません。中小企業は軽減税率でも30%であり、多くのサラリーマンは所得税と住民税合わせて20%も払っているのです。
 収入が減っている庶民には増税と社会保障の負担増を次々と押しつけながら、史上最高の利益をあげている大企業には減税の大盤振る舞いをし、それでも財源が不足するから消費税でまかなうという、こんな庶民泣かせの逆立ちした政治があるでしょうか。
 消費税の増税は個人消費を冷え込ませ、景気対策にも反するものです。世界的な金融危機で輸出頼み、外需頼みの日本経済が大きな行き詰まりと危機に直面しているなかで、経済政策の軸足を大企業から家計に移すことこそいま求められており、景気対策の面からも消費税の増税は断じて行うべきではありません。
 よって、議請第8号については、速やかに採択すべきであります。

 以上で、日本共産党議員団を代表しての私の討論を終わります。

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