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地方分権・行財政改革特別委員会における山川すみえ議員の質疑(要旨)

山川委員

(1)資料2の「重点行政分野の抜本的見直し」に記載の都道府県に移管する直轄国道は、国道4号、国道17号の各一部となっているが、どの区間を指すのか。
(2)資料2の「本県の基本的な考え方」に記載の「(1)事務・権限の移譲は、積極的に受ける」と「(2)事務・権限の移譲は、財源がセットとなることが大前提である」は二重の記載であり、(2)だけでよいのではないかと思うが、なぜ2つ書いたのか。
(3)三位一体の改革では財源の移譲が不十分であったが、平成19年度から始まった第二期地方分権改革では大丈夫か。また、国道の管理等が数多く含まれており、河川等は災害対応の問題もあるかと思うが、どのように財源を確保するのか。

 

道路政策課長

(1)今回の「第1次勧告」において、直轄国道の見直し基準が4項目示され、本県に関係するのはそのうちの一つ「バイパスの現道区間を移管の候補区間とすること」である。
 これらの候補区間は、地方分権改革推進委員会の求めに応じて国土交通省が機械的に分類し作成した資料に基づくもので、これを委員会が公表したものである。
 国道4号については、新4号バイパスの現道区間及び現在事業中の東埼玉道路の現道区間である。
 国道17号については、新大宮バイパスの現道区間及び鴻巣市箕田から深谷に至る熊谷バイパス、深谷バイパスの現道区間と、上武道路をバイパスと位置付け、その現道区間として熊谷市西別府から群馬県境までが移管候補区間として示されている。総延長は約113kmである。
 税財源については、総務省、国土交通省が連名で知事会に示した文書によると、時限的な措置として、個別の箇所に対応した直轄事業における国負担率並みの交付金等の国による財政措置を検討することとなっている。

 

企画総務課長

(2)(1)は事務・権限移譲が国の方針であるにもかかわらず、各省庁が消極的なため、県として積極的な受入れ姿勢を示したものである。(2)は三位一体改革の反省等から、事務を処理するための財源は国から移譲すべきという考えを示したものである。
(3)道路以外についても、全国知事会を通じ、事務処理の移譲に伴って必要となる税財源については地方に移すべきと国に対して強く主張している。
 また、想定を超える大規模災害等についてであるが、道路・河川については9月17日に総務省・国土交通省から全国知事会に回答のあった文書の中で、国・地方が協力して適切に対応することとし、その仕組みについては今後検討するとされている。

 

山川委員

(1)本庄道路の早期整備等に関する国への意見書が9月22日に深谷市議会で決議されている。この意見書には国道17号バイパスは極めて重要な幹線道路であり、国の責任で早急に整備するようにとの記載がある。国道は産業においても移動においても重要であり、地方自治体からこのような要望が出されるのも当然である。県はこうした点に十分配慮しながら地方分権を進める事が重要と考えるがいかがか。
(2)時限的な措置として、国負担率並みの交付金等の国による財政措置を検討するとのことだが、時限的な措置で良いのか。
(3)資料2の「本県の基本的な考え方」について、地方分権改革推進委員会の言うことをすべて呑む必要はない。現場の労働者や省庁等の意見も入れて検討しなければならないと思う。やはり(2)だけで良いのではないか。

 

道路政策課長

(1)現在計画されている本庄道路については、上武道路を国道17号のバイパスとして位置付け、それを国土交通省が機械的に抽出し、現道部分が移管候補区間に分類されたものである。
 第1次勧告においては、全国的な道路ネットワークを形成する路線は国、地域内交通を主に分担する道路は都道府県が受け持つという基本的な考え方が示されている。
 今後、国土交通省と協議する中で、場合によってはどのような交通が流れているか等の解析をしながら協議を進めたい。
 地方分権の立場からは、基本的には受けるということだが、現道部分は建設してから年数も経っており、近々、橋りょうの大規模改修や架け替え等が必要となることも考えられるので、個別協議に当たってはそのような情報を十分取り入れたい。なおかつ、財源も確保できることを前提に引き受けたい。
(2)委員会の勧告では最終的には財源移譲、あるいは地方交付税で措置することが基本とされており、それまでの時限的措置としての交付金と理解している。税源移譲や地方交付税といった議論のなかで、将来的な道路財源が確保されることを期待している。

 

企画総務課長

(3)事務・権限等については、基本的には地方が主体となって受けていくという考え方だが、地方の側も様々な課題を整理し、言うべきことを言ってから受けていくということである。
 例えば、生活保護等では、国から地方に負担だけを押しつけられることのないよう、将来の財政負担も含めて検討することが必要である。
 また、財源が時限立法ということではない。道路の交付金等について当面の措置が示されたが、将来的には地方分権改革推進委員会の第3次勧告で、御指摘の点も踏まえ税財源の移譲について十分に検討され、勧告されるべきであるというのが地方の立場である。

 

山川委員

(1)資料2で、労働は平成20年度中に結論が出るとあるのに対し、農地転用については結論を先送りした理由は何か。
(2)資料3で、開発行為の許可等4つの事務が全市に移譲済であるとの説明があったが、他に全市に移譲済の事務はないのか。

 

企画総務課長

(1)労働分野の離職者訓練事業に係るものは、国が独立行政法人改革の中で独立行政法人雇用・能力開発機構の見直しに合わせて、今年度中に結論を出すとされているものである。
 また、農地転用については、国が農地制度等の平成の大改革とも言われる改革に合わせて、第1次勧告の方向により検討するということになっている。

 

地域政策課長

(2)資料に挙げた4つの事務は例示であり、全て市に移譲済の事務である。他に「身体障害者手帳の再交付」や「火薬類の取締り」等があり、代表的な例として資料に記載した。

 

委員長

 次に、執行部に対して、本委員会の意見・提言とすべき事項があれば御発言願う。
 いただいた意見・提言については、急を要するものを除いては、他の定例会での意見・提言と合わせて、2月定例会の協議で委員会としての意見・提言を決定し、2月定例会の委員長報告に盛り込みたいと考えている。
 それでは、御発言願う。

 

山川委員

(1)国の出先機関の見直し検討等に当たっては、ナショナルミニマムとしての国の責任と役割等を考慮し、一律・機械的に行わないこと。
(2)事務・権限の移譲に当たっては、財源とセットで移譲し、県民負担が増えないようにすること。
(3)国の出先機関の統廃合の検討に当たっては、従来の労働条件が確保されるよう、県としても意見を述べること。

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