特定健康診査・保健指導に市町村国保並みの補助を
土建国保など国保組合6団体が各会派に要請
7月3日、全国建設労働組合、埼玉土建、建設埼玉の代表らが「国保6団体の要望書」を各会派に提出しました。日本共産党の柳下礼子県会議員と社民党佐藤征治郎県会議員がともに要望書を受け取り、代表らと懇談しました。
国保6団体とは、県医師・歯科医師・薬剤師・関東信越税理士・県建設・埼玉土建の国民健康保険組合です。今回の要請は、国がメタボリックシンドローム対策として健康診査と保健指導を医療保険者に義務づけたにもかかわらず、助成措置を明確にしなかったために、県の財政支援を是非お願いしたいとの内容です。国保6団体側の試算では、総額10億円もの負担が保険者側にかぶさり、このままでは保険料の引き上げを余儀なくされるとの訴えでした。
代表らは、「国保6団体が共同するのは異例のこと。それだけ危機感があります。ぜひ、県の支援をお願いしたい。」と語り
柳下議員は「病気を予防するための健診のために、負担が増えて国保からやめていく人がでるなど、趣旨に反する。」佐藤議員は「国が受診率まで決定しておいて、地方の財政支援については知りませんというのは、身勝手だ。」とそれぞれ語り支援を約束しました。
国保組合にのしかかる
膨大な作業量とマンパワー確保の負担増
特定健康診査・保健指導事業に対する財政支援を求める6団体の要望書は、医療費の高騰の大きな原因の一つとされる「内臓脂肪症候群」(メタボリックシンドローム)を減少させるため、国が平成20年度4月から医療保険者に義務づけた特定健康診査・保健指導を国保組合が実施するうえで、
@特定健康診査の受診率が70%と極めて高い水準が設定され、この目標を達成するには膨大な作業量と多額の出費を強いられる
A特定保健指導についても指導率を45%に設定されており、保健師、管理栄養士等のマンパワーの充実が必須条件となり、人件費相当額の負担増が必至である
B特定健康診査の事業として市町村国民健康保険には国及び都道府県から、それぞれ1/3の補助が法律上明確になっているが、国保組合に対しては国の補助金のみであり、健康維持を図る観点で公平とは言えない
C事業費の確保については、市町村国保には一般会計からの財源の充当が可能だが、国保組合は、保険料の引き上げ以外の方策がなく、事業運営に不安定化を招くおそれがある
以上4点を指摘した上で、国民健康保険組合が行う特定健康診査・保健指導に対して市町村国保同様の財政支援を県に求めています。