他人事でない爆発事故
柳下議員、温泉施設の安全対策で県に申し入れ
東京都渋谷区の女性専用温泉施設で起きた爆発事故を受けて、柳下礼子議員は２１日、「温泉施設の安全対策に関する要望書」を上田知事に宛てて提出しました。
地下１㎞以上の源泉７０か所も
県、すべての源泉を緊急調査へ
要望書では、埼玉でも温泉ブームを反映して「大深度」井戸から温泉を汲み上げる温泉施設が急増しているなかで埼玉でも同様の大事故が起こらないという保障がないとして、①温泉施設に対する一斉安全点検を実施し、その結果を公表すること②深度５００㍍を超す温泉掘削については、天然ガス噴出防止装置の設置やガスの常時測定を義務づける③安全操業のための要綱や指針を策定し定期的な監視を実施すること、の３点にわたる対策を早急に講ずるよう求めています。
柳下議員の申し入れに対し、宮山徳司保健医療部長は、「南関東ガス田がある地域に源泉をもつ施設１７か所について直ちに調査を実施した」と述べるとともに、残る施設についても再来週までに一斉点検を終わらせる考えを示しました。
県によると、埼玉県内には８８か所の温泉施設があり、このうち約８割の７０施設が地下１千メートルを超える源泉から汲み上げています。
温泉施設に対する埼玉県の緊急調査結果
対象施設 １７源泉（南ガス田地域）
結果の概要
○ガスの発生の有無 有（１４）無（ ３）
○温泉井戸上の建物 有（ ０）無（１７）
○ガス対策 有（１４）無（ ３）
（ガス対策の内容）
ガス感知器の設置 有（ ４）無（１３）
ガス分離装置の設置 有（１１）無（ ６）
ガス排気装置の設置 有（ ８）無（ ９）
ガス爆発防止の措置 有（１１）無（ ６）
〔南関東ガス田〕
千葉全域をはじめ東京都、神奈川県、埼玉県、茨城県の各県にまたがる関東一円の地下層には「関東ガス田」が存在するという。メタンガスが主成分で、深度５００～２，０００メートル付近にある。埼玉県では、さいたま市、川口市、春日部市、越谷市、草加市など県南東部地域が該当する。
（株）コムスン
施設のほぼ半数で違反
埼玉県が改善勧告
埼玉県が訪問介護大手の（株）コムスンが経営する事業所を監査したところ、介護と障害の二分野でほぼ半数の事業所で違反が見つかったとして、改善を勧告しました。
県が行った監査によると、厚生労働省令による人員基準に関し、①常勤専従の管理者を置く②人員基準に適合したサービス提供責任者を置く③ヘルパーの人数は常勤換算で２・５人以上とする、のいずれかの基準を満たさない違反事例が事業所の半数で見つかったという。
