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さいたま住宅検査センター役員の高額報酬問題について

2009年4月20 日
埼玉県知事
上田清司殿

日本共産党埼玉県議団 
団長 柳下 礼子

さいたま住宅検査センター役員の高額報酬問題について

 さいたま住宅検査センターの理事長らが2000万円を超える高額報酬を受け取っていた問題について、県は「不適切」であると指摘し、「@報酬の金額が理事長決裁に任されていたAレクサスのような高級車は公益法人にふさわしくない」などの点について、24日までに見解と改善策を文書で報告するよう同センターを指導しました。
 しかし、この問題の背景には、同センターが県職員OBの天下り指定席であったという、県と関連財団法人の癒着関係があります。同センターの常勤勤務役員である理事長は、県の100%出資である県住宅供給公社(まちづくり住宅せんたー)の退職者から、そして常務理事は県職員退職者から受け入れる慣行であり、すでに、設立の2000年以来元職員7人が同センターの常勤役員を務めています。同センターへは、現職県職員も恒常的に出向しており、センターの事情は県で把握することは十分に可能だったと思われます。党県議団にも元職員から、「県はみんな知っていたこと」との通報が入っています。しかし、民法にもとづく立ち入り検査では、県は帳簿等の確認を全くしていませんでした。このような甘さが生まれた背景には、県の先輩が役員を務めているという、身内意識があると考えられます。
 従って、知事におかれましては、今回の問題を報酬返還という幕引きに終わらせることなく、他の財団法人も含めた監査のあり方等を改善すると同時に、県職員の天下り規制を徹底すべきです。特に、現職時代の職と関係が深い組織への天下りは、5年間など期限を決めて禁止すべきです。住宅検査センターは、建築確認や構造計算を行う、極めて県民の安全・安心に密着した組織です。一部の役員の懐を潤すより、より業務を向上させる、申請手数料を引き下げるなどさまざまな形で公益に還元できたはずです。
 また、同センターは建築確認が特定行政庁だけではなく、民間にも開放された直後に設立されました。現在、全県の建築確認業務の約5割は同センターが行っています。役員は公社と県OBと市長で占められている半官組織でありながら、ほとんど行政機関の目が行き届かない財団法人を、あえて県から職員まで派遣して作り、建築の安全管理を任せる必要性はありません。私たちは1999年の建築基準法改悪の際から反対を表明してきましたが、改めて、建築確認は行政機関が責任を持って行うべきだと確信しております。知事におかれましては、このような見地から、特定行政庁として建築確認に係わる体制を強化し、民間に頼らず、責任を持って建築確認業務を遂行していただくよう、強く要望いたします。                                  
以上

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