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自衛隊での体験学習に関する申し入れ

                                2008年10月2日
埼玉県教育委員会
教育長 島村 和男 様
                                日本共産党埼玉県議会議員団
                                団 長 柳下 礼子

            自衛隊での体験学習に関する申し入れ

 埼玉県内で5つの中学校が学校教育の一環として自衛隊で体験学習を実施していることが、9月30日の県議会一般質問に対する教育長の答弁で明らかになった。
 「事業所や商店等での職場体験や職場見学等を通して、望ましい勤労観・職業観を育成」(県教委ホームページ)することを目的とした体験学習の場として、本来、日本国憲法が禁じているはずの軍事組織である自衛隊が対象とされていたことは極めて遺憾であり、わが党は自衛隊での体験学習を中止するよう強く求めるものである。
 教育委員会の調査によると、自衛隊での体験学習を実施していた5校のうち1校については学年全員が3コースに分けて実施し、他の4校については職場体験する事業所の一つとして生徒の希望に応じて実施しているとのことである。
 教育長は30日の答弁のなかで、自衛隊での体験活動を「埼玉の子ども70万人体験活動」の一つとして「各学校がその実情に応じて主体的に取り組むべきもの」と述べているが、何よりも憲法の平和・人権・民主主義の原則に立脚した教育を推進すべき教育委員会が、軍事力の行使を目的とし、日夜戦闘を想定した訓練を行っている自衛隊への体験活動を、学校の主体性という条件を付けたとしてもこれを認めることは断じてあってはならないことである。しかも教育長は同じ答弁のなかで、自衛隊が主催する「青少年防衛講座」に関する質問に対して何ら具体的な例証もないまま「実際には意義あること」と認めたことも極めて重大であると言わなければならない。
 日本国憲法は、国際紛争を解決する手段として、戦争と武力による威嚇・武力の行使を放棄するとしており、この崇高な理念に基づいて、教育基本法はその第1条で、「平和で民主的な国家及び社会の形成者としての国民の育成を期して行われなければならない」と、明記している。小中学校においては、この理念の会得のために、最大限の力を注ぐべきである。よって、以下の点を申し入れる。

一.県内小中学校で行われている自衛隊体験学習の実態と詳細な内容を、調査し報告すること。
一.自衛隊を体験学習の対象としないよう各市町村教育委員会に要請すること。
                                       以上

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