清瀬小児病院の存続申し入れ
東京都知事 石原慎太郎殿
2008年2月14日
日本共産党埼玉県会議員 柳下礼子
日本共産党所沢市議団団長 荒川 広
東京都立清瀬小児病院の移転中止を求める要請書
清瀬小児病院の府中移転が間近に迫り、埼玉県でも所沢市など清瀬市に隣接する市の保護者たちの不安が高まっています。
近年の医師不足の中、本年度埼玉県所沢市・狭山市・入間市の3市でつくる医療圏の小児2次救急医療体制は崩壊し、輪番病院が存在する曜日が1週間のうち3日しかなくなってしまいました。輪番未確立の曜日については、毛呂山町か川越市にある拠点病院に行かざるをえないという状態の中で、やむを得ず清瀬小児病院に運ばれる子どもが増加しています。所沢市の小児救急患者の1割が清瀬小児病院に搬送されていると公表されています。高度医療に関しても清瀬小児病院の入院患者の3割、外来患者の4割が埼玉県民に占められています。埼玉県南西部の小児医療は清瀬小児病院の支えによって成り立ってきました。所沢の保護者たちが、清瀬小児病院の移転に不安を抱くのは当然です。
埼玉県や所沢市に対して、私たち日本共産党は繰り返し、小児救急医療体制の確立を求めてきましたが、圏域内の各病院が医師確保に苦しんでおり、体制の後退を食い止めるのが精一杯で、来年度も輪番確立のめどは立っておりません。
埼玉県によると清瀬小児病院の機能は、隣接の多摩北部医療センターに引き継がれると、東京都は説明されているとのことですが、小児科常勤医2名の体制で、小児救急の機能が引き継げるとは考えられません。
したがって、東京都におかれましては近隣自治体住民の切実な声に耳を傾けて、清瀬小児病院の府中移転を中止していただくよう、強く申し入れます。
以上