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県議会の民主的運営及び議会経費の適正化等に関する申し入れ

日本共産党県議団が
議会の民主的運営等を各会派に申し入れ


5月17日、柳下礼子県議団長と村岡正嗣県議は、県議会内の全会派に県議会の民主的運営及び議会経費の適正化に関する申し入れを行いました。

埼玉県議会では、無所属議員には4年間に1回しか一般質問が保障されない、議運の選出要件が4人以上とされているなど、大政党中心の議会運営がまかり通っています。
また、政務調査費が県議一人当たり月に50万と高額な上に、会派の判断で使途を非公開とすることができるなど、透明性が確保されていません。

そこで、1、議員の発言権の保障について 2、議会の民主的運営について 3、委員会審議について 4、議会経費の節減と透明性の確保について 5、県議会基本条例の制定についての19項目を申し入れました。

申し入れ文書は以下の通り
2011年5月17日

埼玉県議会各会派代表 様
日本共産党埼玉県議会議員団
団 長  柳下  礼子

県議会の民主的運営及び議会経費の適正化等に関する申し入れ

 各会派の合意に基づく議会の民主的運営と審議の充実、県民の多様な意見を議会での審議等を通じて県施策に反映させるため、今後の議会運営及び審議、議会経費のあり方等について以下のとおり提案します。
 各会派におかれましては、この提案を十分検討のうえ県議会の民主的運営と審議の充実、より県民に開かれた議会の実現に向けて前例にとらわれず積極的に対応されますよう申し入れるものです。



1.議員の発言権の保障について
(1)代表質問と一般質問について
 議会は言論の府であり、本会議における議員の発言を十分保障する議会運営が求められている。こうした点から、2月議会に限られている各会派による代表質問を全ての議会で行うとともに、一般質問については無所属議員を含め全ての議員が少なくとも年1回行えるよう改善を図る。また、代表質問については、8人以上の会派に限定することなく全ての会派に認める。

(2)文書質問の新設について
 会議規則を改め、本会議での口頭による質問の機会がない議員については、1会期につき1人1回の文書質問ができるようにする。

(3)請願・陳情の審査について
 県民から提出された請願の審査にあたっては、県執行部の説明だけで採否を決定するのではなく、請願提出者に説明の機会を与えるため、公聴会・参考人制度の積極的な活用をはかる。また、「継続審査」の案件については、閉会中であっても調査・研究を進めるなど、速やかに結論を得る。陳情については、議員への配布にとどめず、会議規則第23条を活用し、審査の対象とする。

(4)本会議審議のテレビ中継について
 代表質問や一般質問、予算特別委員会質疑をテレビ埼玉を活用して実況あるいは録画中継し、県民が自宅などで議会の論議を視聴できるようにする。

2.議会の民主的運営について
(1)正副議長の任期並びに中立・公正な会運営について
 県議会議長及び副議長の任期は、地方自治法に則ることとし、事実上1年で交替する旧弊を改める。また、議事の運営にあたっては中立・公正を基本とした民主的な議会運営に努める。

(2)県議会の役職の公平な配分について
 常任委員会や特別委員会、各種審議会等の役職は、民意の反映を保障する立場から、議席数に応じて各会派に公平に配分する。

(3)議会運営委員会の構成について
 議員は議会運営委員会の決定を尊重する義務を負っている。従って、4人以上の会派となっている議運の選出要件を改め、4人未満の少数会派についても選出できるように改める。また、無所属議員についても、オブザーバー出席を認め、発言の機会を与える。

(4)議員提出議案の取り扱いについて
 意見書・決議など、「機関意思の決定」に係る議案の提出は、議員固有の権利であり、地方自治法の趣旨に則り、交渉会派にとどまらず全ての議員に保障する。また、本会議に議員提出議案が動議で提出された場合には、いったん休憩をとり、動議の内容について十分精査できるようにする。

3.委員会審議について
(1)常任委員会審査の充実について
 常任委員会は、継続審査となった議案や緊急を要する議案・審査事項については閉会中であっても委員会としての調査・研究・審査を積極的に行うなど審議の充実を図る。また、委員会として所管事務調査を積極的に行い、その成果を政策立案機能の強化に生かす。

(3)委員会の会議録作成について
 予算特別委員会の審議については正規の会議録が作成されているが、常任委員会及び他の特別委員会については発言の要点をまとめた会議録の作成にとどまっており、その開示には県議会情報公開条例に基づく情報公開請求が必要である。委員会審議についても速記法による会議録を作成し、情報公開の手続きなしに県民が気軽に閲覧できるよう改善を図る。

(3)予算特別委員会と決算特別委員会について
 全議員が予算特別委員会か決算特別委員会のいずれかの委員会に所属できるよう、それぞれの委員定数を増やし、審議の充実をはかる。

(4)公聴会や参考人の活用について
 委員会の審査においては、県民の要望や専門家の意見を審査に反映させるため、公聴会の開催や参考人の招致を積極的に行う。特に、請願・陳情の審査においては、請願者や陳情者の意見陳述を制度化する。

4.議会経費の節減と透明性の確保について
(1)議員報酬の見直しについて
 議員報酬については現在1年に限定して実施されている2割減額を恒常化するなど、抜本的な見直しをはかる。

(2)県政調査費の透明性の確保と適正な運用について
 県政調査費については、調査研究費や会議費などの支出について「会派の自主的な調査研究活動に支障を及ぼすおそれがある」場合には会派の判断で非公開にできるとする現行の「交付規程」を見直し、例外を設けず全ての領収書その他の証拠書類の添付を義務づけ透明性の確保をはかる。

(3)費用弁償について
 県議会の本会議や委員会の開催に伴う費用弁償については、廃止を含めて見直しをはかる。

(4)行政視察について
 行政視察は視察の目的と調査課題をより明確にし、そのうえで視察先や日程等を具体化する。国外の友好親善視察については、議長及び副議長の代表派遣に限定し、海外行政視察は原則として廃止する。

(5)県議会厚生クラブへの公費支出について
 議員が自主的に組織している県議会厚生クラブや、健康診断に対する公費による補助は取り止める。

(6)議長・副議長専用の公用車の廃止について
 議長及び副議長のそれぞれの専用車を廃止し、県議会の公用車を使用する。

5.県議会基本条例の制定について
 県民に開かれ、県民の声を反映できる県議会への改革を進めるため、「埼玉県議会基本条例」(仮称)の制定に向けた全会派参加による協議会を設置し、検討を進める。

以上


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