企画財政常任委員長に抗議
突然の請願紹介者への説明要請ー企画財政常任委員長に抗議
国土交通大臣によって八ッ場ダム建設中止が表明され迎えた9月議会は、自民公明の推進派による、「ダム中止撤回」の大合唱となっています。
10月8日に開かれた企画財政常任委員会では、県民から提出された「八ッ場ダム中止を国に意見書としてあげてください」という内容の請願をめぐって、突如請願紹介議員の説明が求められました。しかし、紹介者である共産党の柳下県議も山川県議も直前まで、別の委員会に出席しており、突然の申し出に応えることができませんでした。
党県議団は、この問題に対して以下のような内容で企画財政常任委員会の小林哲也委員長に抗議しました。
抗議声明
本日開かれた県議会企画財政委員会(小林哲也委員長)に付託された「八ッ場ダムの建設を中止し、地元住民の生活再建と地域再生のための対策を求める意見書」提出を求める請願の審査において、同委員会は請願の趣旨について疑義がある」として請願の紹介議員となったわが党議員の出席と説明を求める決定を行い、会議をいったん休憩にしたうえ、午後1時に同委員会に出席するよう求めてきた。
本県議会委員会規程には、紹介議員の出席・説明を求める規定はないが、委員会審査において請願者を参考人として招致し説明を求めたり、紹介議員から説明を求めることは、審議の充実を図るうえで、極めて意義あることであるとわが党は考える。
しかし、今回の同委員会のやり方は、8つの常任委員会が同時開催されているにもかかわらず、紹介議員の都合を無視して日時を一方的に本日午後1時と定め、出席を求めてきたものであり、議会の民主的運営に著しく反するものである。しかも、小林委員長からわが党の山川すみえ議員に出席要請があったのは、山川議員が出席していた産業労働企業委員会が終了した直後の午後12時40分で、その時刻には紹介議員筆頭者である柳下礼子議員は福祉保健医療委員会で審議中だったため、山川議員は柳下議員と相談すると答えた。しかし、福祉保健医療委員会が休憩に入ったのは、午後1時10分前で、小林委員長は柳下議員と山川議員に出席の意志を確認しないまま企画財政委員会を再開し、「紹介議員が時刻までにおいでにならなかった」と宣告した後、請願の審議を続行し、採決を強行したものである。
このように紹介議員の都合に配慮せず一方的に日程を設定し、出席の意志も確認しないまま委員会を再開して請願の採決を強行したことは、極めて非民主的で乱暴な委員会運営と言わなければならず、わが党の柳下団長と山川議員は、小林委員長と会い、厳しく抗議した。
企画財政委員会として、請願について紹介議員からも説明を求め、真面目で慎重な審議を行う意志が本当にあったとすれば、紹介議員に対して準備に必要な十分な時間を保証するとともに、委員会の日時についても事前に紹介議員と協議するのが議会のルールというものである。議会運営に関する解説書においても、紹介議員の出席を求める際には「委員長は紹介議員の答弁等が十分行えるよう可能な限り配慮した運営が望まれる」(地方議会研究会編著『議員・職員のための議会運営の実際』)と指摘しているところである。
わが党議員団は、小林委員長の責任を厳しく問うとともに、このような非民主的な委員会運営が二度と行われることがないよう議長および議会運営委員会委員長に強く求めるものである。