安心してあかちゃんを生みたいー西埼玉中央病院をたずねて
将来は、周産期総合センターへ意欲 ―塩川衆議院議員・柳下県議と懇談
東京都で脳内出血を起こした妊婦が、周産期センターなどに次々受け入れを拒否され死亡した事件を受けて、10月27日塩川衆議院議員と柳下礼子県議は、所沢市内の独立行政法人西埼玉中央病院を訪問しました。荒川ひろし・小林澄子所沢市議が同行しました。竿代丈夫病院長、弓削智夫事務部長に応対していただきました。
産科も小児科も地域に欠かせない病院
同病院は、所沢医療圏の小児2次救急(入院が必要な救急)の木曜日の輪番病院であり、NICU(新生児の集中治療病床)6床を保有する地域周産期医療(産前産後の母子医療)センターで、埼玉県西南部の小児救急にも周産期医療体制にも欠かせない病院です。
危機的な埼玉の周産期医療
埼玉県内には現在、周産期総合母子医療センター(新生児の病床だけでなく、MFICU=母の集中治療病床もある、高度な治療を行うセンター)は川越の埼玉医大総合医療センターしかありません。(東京都は13)また地域周産期センターも当病院も含め5つしかなく、東京に比べて、NICUの不足・周産期医療体制の不備が指摘されてきました。この東京都で妊婦の死亡事件が起きたことは、衝撃的です。また21年度末、リスクのある新生児の有力な受け入れ先だった清瀬小児病院の廃止が予定されています。
NICUの増床計画
この懇談の中で、竿代院長はこの間あらたに小児科医・産科医を確保したことを紹介し、来年度中にはNICUを3床増床すること、その後さらにNICUとMFICUを増床して、将来的には周産期総合センターへと計画的に進めていきたいと意欲を語りました。
また、院長からは県の周産期ネットワークシステムの整備や、独立行政法人が地方自治体から周産期医療や小児救急の補助を受けられるようにしてほしいなどの要望をうけました。塩川・柳下議員は一刻も早い総合センターの実現のため、支援することを約束しました。