“健康で文化的な最低限度の生活”を保障してくださいー埼生連、県と懇談

安倍政権が今年10月からの生活保護の生活扶助基準を最大5%引き下げる方針を決めたことに対し、国民の抗議、不安の声が起こっています。

そんな中、5月17日に埼玉県生活と健康を守る会連合会(埼生連)は埼玉県当局と懇談を行いました。日本共産党埼玉県議団からは村岡正嗣県議と秋山文和県議が参加しました。

懇談では、参加者から「保護費のやりくりによって生じた預貯金は保有が認められていることを多くの人が知らない」「生活保護制度の内容が記載されているしおりを全ての自治体の役所カウンターに置いて欲しい」などの意見、要望が出されました。

ケースワーカーが足らずに制度が知らされていない実態が

草加市からの参加者は生活保護体制の問題点についてこう発言しました。

「生活保護受給者には水道料金の基本料金が半額になる制度がある。市内の知り合いの受給者はその事実が知らされず6年間、正規の料金を支払っていた。払いすぎたお金は返ってこない。担当のケースワーカーに質したら受給者に説明するのを忘れていたと答えた。今、ケースワーカの数が足りず、過重な負担を強いられているが、受給者ひとりひとりに目が行き届かずに起こった事例ではないか」と指摘した。

これに対し県は「保護を必要としている人に制度の情報が届き、受給に結びつくように市町村を指導していきたい」と答えました。

懇談の最後に秋山県議が挨拶。「今日、皆さんの様々な声や意見を聞いて大変勉強になった。切実な声は制度を充実させていく上で、とても大事。行政の皆さんにとっては市民や県民の生活を良い方向に向けていくことが努め、生活保護に対する理解を広げていくために県も頑張って欲しい。社会保障を切り捨ててしまうような政治を変えていくために、皆さん一緒に頑張っていきましょう」と激励しました。